大相撲の合同稽古が16日、東京・両国国技館内の相撲教習所で開始した。

新型コロナウイルスの影響により3月の春場所以降、出稽古禁止が続いてきた中、他の部屋に行く出稽古とは異なる形ながらも集まった関取衆らが稽古した。

横綱白鵬、大関貴景勝、大関正代、関脇御嶽海、平幕の霧馬山、碧山、逸ノ城、十両の勢、錦木の他、関取復帰を目指す矢後ら幕下力士10人が参加した。参加者は合同稽古開始前と期間中の2度、PCR検査を受けるなどの対策をして、22日まで行われる予定となっている。

合同稽古を監督する相撲教習所所長の花籠親方(元関脇太寿山)は「良かった。内容はともかく、始まったばかりだし久々にやれた。最初から100%じゃない。1週間しかないけど番付発表まで持っていける」と振り返った。また日本相撲協会としても「前進してよかった。他の部屋同士で、半年以上もできなかったからよかった。部屋の違う相撲取り同士、雰囲気があるから。味わえるだけで体が引き締まっていく」と手応えを口にした。

合同稽古では新大関正代と大関貴景勝による三番稽古が行われる他、秋場所を右膝負傷により全休した横綱白鵬が精力的に稽古するなどした。26日に行われる11月場所(8日初日、東京・両国国技館)の番付発表後は、再び出稽古は禁止となる見通し。花籠親方は「稽古の方法は変わった。番付発表が終わったら部屋で親方のいる中できつく体をつくっていく。新しい形。本当はもとの形がいいんだろうけど」と話した。