日本相撲協会は26日、開催地を通常の福岡から東京に変更して行う大相撲11月場所(11月8日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、7月場所と9月の秋場所は1日あたりの上限入場者数を約2500人に制限していたが、11月場所から約5000人に引き上げて開催される。

新入幕として天空海(あくあ、29=立浪)が西前頭16枚目に名を連ねた。先場所は西十両6枚目で10勝5敗ながら、番付運にも恵まれてのうれしい新入幕だ。立浪部屋からは、現師匠(元小結旭豊)が部屋を継承して以降では、先場所の豊昇龍に続き5人目の新入幕。茨城県出身では、11年名古屋場所の高安以来、戦後13人目の幕内力士誕生となった。

うれしい幕内返り咲きを果たしたのは、東前頭14枚目の千代の国(30=九重)で、昨年春場所以来9場所ぶりの復帰。幕下から十両1場所通過で幕内昇進は、新入幕を果たした13年秋場所の遠藤以来。幕内→幕下以下→幕内の昇降は2回目だが、これは和歌乃山、玉飛鳥に続き史上3人目の復活劇となった。他に再入幕は3人で琴勇輝(29=佐渡ケ嶽)は2場所ぶりの復帰で、9度目の入幕は昭和以降5位タイ(1位は大潮の13回)。琴ノ若(22=佐渡ケ嶽)は2場所ぶり、千代翔馬(29=九重)は8場所ぶりの幕内復帰となる。

十両昇進は4人だが、いずれも再十両。宇良(28=木瀬)は16場所ぶりの関取復帰で、幕内経験者が序二段に降下後、十両復帰を果たしたのは、今年初場所の照ノ富士以来、史上2人目の復活劇となった。小結経験者の常幸龍(32=木瀬)は10場所ぶり、貴源治(23=千賀ノ浦)と千代の海(27=九重)は、ともに2場所ぶりの十両復帰となった。

なお、部屋内で新型コロナウイルスの複数感染者が出て秋場所を休場した玉ノ井部屋の2人の関取は、秋場所番付のまま据え置かれ、東龍(33)は西十両7枚目、富士東(33)は東十両14枚目。感染防止ガイドラインに反し、夜の接待を伴う店で会食し出場停止3場所などの処分を受けた、休場中の阿炎(26=錣山)は、西前頭14枚目から西十両11枚目に番付を下げた。

11月場所は、11月6日の取組編成会議で初日と2日目の対戦相手が決定。8日の初日を迎える。