左足首を痛めた新大関の正代(29=時津風)が5日目の12日、日本相撲協会に「左遠位脛腓靱帯(じんたい)損傷により約3週間の安静加療を要する見込み」との診断書を提出して休場した。

新大関の休場は19年夏場所の貴景勝以来で、現行のかど番制度となった69年名古屋場所以降では9人目。2横綱、2大関の休場は03年初場所(横綱武蔵丸、貴乃花、大関千代大海、魁皇)以来となった。

3日目の高安戦で突き落としを決め、土俵下に落ちた際に負傷した。休場は14年春場所の初土俵以来初めて。4日目の大栄翔戦では患部にテーピングして土俵に上がったが、踏み込みが弱く一気に突き出された。師匠代行の枝川親方(元前頭蒼樹山)によると、本人は「痛いというより怖い」と話したという。

11日目の18日には故郷の熊本・宇土市から「応援ツアー」として応援団が駆け付ける予定だった。地元の後援者によると、中止が決まった。地元ファンも残念がる中、再出場の可能性について枝川親方は「意欲はあると思うけど、今は治療に専念します」と厳しい見解。再出場しなければ、来年1月の初場所は大関2場所目にしてかど番となる。

 

幕内後半戦の伊勢ケ浜審判長(元横綱旭富士) (正代は)ケガで仕方がないところもあるけど上位が休んで残念。普段の稽古でケガをしない稽古をするのも重要。