大関復帰に挑戦する関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)に土がついた。

平幕の阿武咲にもろ差しを許し、抱え込む体勢から立て直すことができず、最後は押し出された。阿武咲には1月の初場所でも似たような展開で敗れており、2場所連続で攻略される結果となった。

これで序盤5日間を終えて4勝1敗。返り三役となった昨年11月場所で13勝、初場所で11勝を挙げており、大関昇進目安の「三役で3場所33勝」まで残り5勝となっている。

平幕で唯一勝ちっ放しだった妙義龍は、逸ノ城を寄り切って単独トップに立った。本来なら春場所は大阪開催。兵庫県出身で関脇経験者の34歳が、春の土俵を盛り上げている。

3大関はこの日も安泰とはならなかった。

正代は若隆景に寄り切られて3敗目を喫した。土俵際まで攻め込みながら、引いて呼び込んでしまった。序盤5日間を終えて2勝3敗と黒星が先行している。

貴景勝は北勝富士に敗れて2敗目。立ち合いから押し込んでいったが、左に回り込まれると相手が徐々に体勢を立て直し、厳しいおっつけで起こされ、最後は押し倒された。

朝乃山は結びで明生を右四つから寄り切って、3大関で唯一白星を挙げて4勝1敗とした。

5場所連続で両横綱が不在となっている場所で、3大関安泰の日は序盤5日間でいまだにない。

役力士では他に関脇隆の勝、小結高安が1敗をキープしている。先場所覇者で初日から4連敗の大栄翔は、御嶽海との小結対決を制して初日を出した。