日本相撲協会は24日、横綱鶴竜(35=陸奥)の引退と、年寄「鶴竜」の襲名を承認したことを発表した。

昨年7月場所から腰痛などの影響で休場が続いており、同年11月場所後には横綱審議委員会から白鵬とともに「注意」の決議を下された。

再起を期した今場所だったが、場所前の9日に左足太ももを負傷して休場。11日に報道陣の電話取材に応じた師匠の陸奥親方(元大関霧島)によると、鶴竜本人は現役続行の意思を強く示していたという。

モンゴル出身で01年九州場所で初土俵を踏み、05年九州場所で新十両昇進。06年九州場所で新入幕、09年夏場所で新三役と番付を上げ、12年夏場所に大関昇進を果たした。

14年初場所に14勝1敗の成績を残して優勝次点、翌春場所に14勝1敗で初優勝を果たし、場所後に第71代横綱に。史上最多の優勝回数を誇る白鵬や、第70代横綱日馬富士、第72代横綱稀勢の里らとしのぎを削り、6度の幕内優勝を果たした。

一方で横綱昇進後はけがとの戦いが続き、19年名古屋場所の優勝を最後に賜杯から遠ざかっていた。昨年12月には日本国籍を取得し、親方として協会に残る資格を得ていた。