大相撲名古屋場所(4日初日、ドルフィンズアリーナ)に向けて関脇御嶽海(28=出羽海)が2日、報道陣の電話取材に応じ「(三役で)連続で2桁取ったことないから、こういうチャンスで2桁連続で取りたい」と意気込んだ。先場所は小結で10勝。大関とりの足固めとすることを誓った。

前日1日に名古屋入りした。「汗をかける、目に見えているものがはっきりしているので、そこだけでも気分が上がる。体が動く時期だと思います」と夏が好き。3年前の18年には初優勝を果たすなど、相性のいい場所だ。今場所は綱とりを目指す大関照ノ富士に注目が集まる。自身も2度の優勝経験を誇る実力者だが「照ノ富士関を見てほしいですね。僕にスポットライトあてると全然だめなので、スポットライトあてないでください。(優勝争いの)穴馬で」と冗談を交えながら話した。

地元のサポートも力に変える。名古屋市は名古屋場所の初日、8日目に、1日の来場者最大3800人にPR用として水道水「名水」を寄贈する。水源は木曽川。御嶽海は木曽川流域の長野県上松町出身だけに「僕も昨日いただいて飲みましたけど、久々の木曽の水なので力に変えたいですよね、地元のもので」と話した。

陸上では先日の日本選手権の男子100メートル決勝で、東洋大の後輩でもある桐生祥秀(日本生命)が3位以内に入れず即日での内定は得られなかった。「オリンピックに出て欲しいというのはあるけど、それに向けていろんな人が調整していて(実力を)100%出せる人がいけると思う。出れるとしたらリレーでしょ? 出て欲しいけど、日本を背負っているわけだから負けて欲しくはない。頑張ってという感じ。まだ若いので」とエールを送った。

同じく東洋大の後輩で、競泳男子で東京五輪代表の座をつかんだ萩野公介には、6月に長野県で行われた合宿中に肉やフルーツなどの差し入れを贈ったという。「金メダル目指して頑張ってと言った。差し入れして、勇気づけようかなと」。名古屋場所は18日に千秋楽を迎え、5日後の23日には五輪が始まる。「自分の背中を見て、五輪に臨んでほしいですね」。自身の活躍で後輩の背中を押すことを誓った。