大相撲秋場所(9月12日初日、東京・両国国技館)に向けた計4日間の合同稽古の最終日が26日、同所の相撲教習所で行われ、平幕の妙義龍(34=境川)は精力的に汗を流した。

「参加している人が多いので、ずっと行きたいとは思ってました」。新型コロナウイルス感染拡大により出稽古が制限されている中で、昨年秋から行われている合同稽古は他の部屋の関取衆と肌を合わせる貴重な機会。34歳のベテランは25日から合流。今回が初めての参加だった。

同部屋の関取は十両佐田の海だけ。「なかなか来るタイミングがなくて、今回(全協会員を対象とした22日の)PCR検査で陰性だったので。こうやっていろんな相手とね、できるっていうのはいいんで、いい稽古だったですね」。この日は関取衆との申し合いで計9番相撲を取り、巨漢の逸ノ城を四つ身で持っていく場面もあった。「逸ノ城、重たかったです(笑い)。重たかったけど、やっぱり前に持って行けたんで、こういう気持ちでまた場所まで行こうかな」と手応えを語った。

通算の三役在位は13場所という実力者だが、先場所は東前頭7枚目で5勝10敗と星を伸ばせなかった。初場所以来4場所ぶりの勝ち越しに向けて「あと約2週間本番に向けていつも通り準備するだけ」と意気込む。

東京・足立区の部屋は、国技館から車で30分はかかる距離。取材後は「足立区なんで、遠いんで、帰ります」と冗談半分に話し、国技館を引き揚げた。