東序ノ口20枚目瀬戸の海(17=高田川)が、7戦全勝で初の序ノ口優勝を飾った。

7番相撲で全勝対決となった相手の御船山は、最高位東幕下16枚目の実力者。立ち合いもろ手突きから引いてしまう場面もあったが、土俵際でうまく横にいなして反撃に転じた。「すごく緊張した」と振り返るが、前日23日の夜に師匠の高田川親方(元関脇安芸乃島)から「死ぬ気で勝て」、「気合入れていけ」と声を掛けられたことが励みになったという。

2月に稽古で頸椎(けいつい)を負傷し、3場所連続休場明けの場所だった。「首の頸椎が折れて、親方に頭からいくなと言われてもろ手でやってきた。そこからリハビリをした。首のトレーニングを毎日して、ちょっとずつ良くなったら、重りをタオルに巻き付けて持ち上げるトレーニングをしていた」。

目標は兄弟子の幕下大辻や、部屋は違うが三役経験者の十両阿炎。「ケガ明けだったけど、お母さんにいい報告ができる。白星取ってくれることが一番うれしいと言われていたので」。地元広島から応援してくれる母るみさんに吉報を届けることができた。