数々の大記録はもちろん、白鵬は土俵外でも相撲界への貢献に努めた。

巡業でのファン対応は角界随一。握手やサイン対応はもちろん、準備運動などをあえて観客の近くで行うなどサービス精神が旺盛だった。アマチュア相撲では、少年相撲の国際親善大会「白鵬杯」を主催した。10年の第1回大会に出場した現幕内の阿武咲ら、将来の力士が数多く参加。昨年2月に第10回大会を迎え、日本を含めた世界13カ国から小中学生1100人が集まる規模の大会に成長させた。

慈善活動にも力を入れた。東日本大震災が発生した11年には被災地の岩手・山田町、宮城・気仙沼市に力士会長として土俵を贈った。元横綱大鵬の遺志を受け継いで、日本赤十字社に献血運搬車を寄贈したこともある。19年には台風被害を受けた宮城県大崎市に、同年九州場所初日に手にした懸賞金を全額寄付した。