大相撲で史上最多45度の優勝を誇り、9月30日付で引退した間垣親方の元横綱白鵬(36)が1日、東京・両国国技館で、引退会見を行った。約20年間の土俵人生で数々の記録を打ち立てた第一人者。引退の決断は、進退を懸けた7月の名古屋場所の10日目だったとし「10勝の目標を達成した時に部屋の皆さんに伝えた」と明かした。今後、宮城野部屋付きの親方として後進の指導に当たる。

<白鵬語録>

▽2003年11月(18歳の若さで新十両)「20歳くらいまでに関取になれればと思っていたので、早かったですね」

▽07年5月(横綱昇進伝達式の口上で)「横綱の地位を汚さぬよう、精神一到を貫き、相撲道に精進いたします」

▽10年2月(不祥事により朝青龍が突然の引退)「信じたくない。自分を引っ張ってくれる横綱だった」

▽14年11月(九州場所で大鵬に並ぶ最多32度目の優勝)「14年前は62キロの小さい少年がここまで来るとは、誰も想像しなかったと思う。この国の魂、相撲の神様が認めてくれたから、この結果がある」

▽15年1月(初場所で単独最多の33度目優勝)「大鵬親方に真の恩返しができたと思う。大記録を数字で超えても精神的なものはまだまだなので頑張っていきたい」(一夜明け会見で、取り直しになった13日目の稀勢の里戦について言及し、異例の協会批判)「子供が見ても分かる。なぜ取り直しになったのか」「2度とないようにやってもらいたい。本当に肌の色は関係ないんだよね。土俵に上がって、まげ結ってることは日本の魂なんですよ。みんな同じ人間です」

 ▽19年3月(平成最後の春場所で42度目の優勝)「多くの人の支えがあってこの優勝がある。平成に育てられた。数々の問題があったが、天皇陛下から手紙をいただいたことが大きな思い出」

▽21年7月(6場所連続休場明けの名古屋場所で15戦全勝優勝)「相撲人生を懸けたのが大きい。価値のある優勝だったと思う。引退という2文字が近づいて、本当に隣に来ていた」