関東王者の高校生が“稀勢の里2世”になる。大相撲の荒磯部屋と茨城・東洋大牛久高は8日、同所で同校相撲部3年の花房海(18)の入門会見を行った。

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稀勢の里2世として期待される花房海には最高の相撲環境が与えられる。荒磯部屋は来年5月に茨城県阿見町に完成する。稽古場は、通常1つの土俵を2つ作る予定。郊外で会場の両国国技館から1時間以上かかるが、稽古の充実を図るため、用地の確保を優先した形だ。

荒磯親方は今年3月に早大大学院スポーツ科学研究科の修士課程1年生を修了し、「新しい相撲部屋経営の在り方」を研究してきた。2つの土俵を作ったのは、待ち時間を減らし、稽古量を増やす狙いなどがある。稽古を振り返りやすいように複数のビデオカメラや、親方や弟子が話し合えるミーティングルームを設置する。

稽古の充実だけでなく、観光客用に部屋オリジナルグッズなどを置いたお土産コーナーを設ける案もあり、地元との交流も積極的に行う。現在、茨城の部屋は式秀部屋(龍ケ崎市)もあるが、荒磯部屋が両国国技館からは最も遠い部屋になる。