“眠れる大関候補”が、お目覚めの5連勝。関脇御嶽海(29=出羽海)が、返り三役を目指す平幕の霧馬山(25=陸奥)を難なくさばき、一昨年7月場所以来となる、初日から5連勝をマークした。

やや立ち遅れ気味で後退したものの、相手を常に正面に置きジックリ見て懐に飛び込ませなかった。右から一度、引いたものの、腰を下ろしていることもあり、逆にバランスを崩したのは霧馬山。最後は危なげなく押し出した。

報道陣の電話取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「攻める時の形がいい。前に出る出方がいい。落ち着いているな、という感じがする」と話した。これまで何度も周囲の期待を裏切った御嶽海だけに、残り10日も中だるみが気掛かり。「毎日しっかり気合を入れてほしい」と精神面の充実ぶりも求めた同理事長。5連勝は横綱照ノ富士、御嶽海、平幕の阿炎と3人になったが「(阿炎とともに横綱に)付いて行ってほしい」と期待した。