西前頭3枚目の宇良(30=木瀬)が、宝富士(35=伊勢ケ浜)を相手に、珍手の伝え反りで勝った。幕内では02年秋場所3日目に、新大関だった朝青龍(高砂)が小結貴ノ浪(二子山)相手に決めて以来、20年ぶりとなった。

これまでも居反りや、後ろもたれなど珍手を決め、現役屈指の業師として知られる宇良。だが最近は、反り技などは封印し、正攻法の押しで取ることが多かった。そのことも踏まえ、報道陣の電話取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「宇良には最近(反り技など)なかったから、宝富士は全く警戒してなかったのでは。(技を出すのも)動きの中からですから」と察した。

館内をどよめかせた大技さく裂。宇良について同理事長は「度胸がある。思い切りがある」と評価。館内の反応については「お客さんが喜んで、いいんじゃないですか」と興奮の一番を振り返っていた。

宇良が幕内で20年ぶりの大技「伝え反り」さく裂/秋場所4日目写真特集>>