かど番の大関御嶽海が翔猿に寄り切られ、連敗で2勝2敗の五分となった。 大関正代はベテランの玉鷲に一方的に攻められ、押し出されて3連敗。1勝3敗とまたも序盤で苦しむ。対照的に37歳の玉鷲は4連勝と元気なところを見せつけた。 貴景勝は埼玉栄高の後輩、琴ノ若に張り手を繰り出す激しい相撲で「3大関全敗」を防いだ。 横綱照ノ富士は最近6場所で1勝2敗だった明生をきめ倒し、3勝目をあげた。 西前頭3枚目の宇良が宝富士を相手に幕内では20年ぶりとなる大技、伝え反りを決めて3勝目を飾った。


4日目の取組の模様を写真とコメントで振り返ります。

大相撲秋場所 全取組結果



照強(1勝3敗)上手投げ東龍(2勝2敗)
東龍は上手投げで照強(左)を破る(撮影・小沢裕)
東龍は上手投げで照強(左)を破る(撮影・小沢裕)
塩をまく照強(撮影・中島郁夫)
塩をまく照強(撮影・中島郁夫)

千代翔馬(3勝1敗)上手投げ平戸海(3勝1敗)

★平戸海 考えてはいたけど食らったんでしょうがないかなと。動いたところを突いていこうかと思ったが、今日は無理だったッス。足が出ていなかった。(連勝ストップは)何も考えてないです。引きずったらいいことないんで、切り替えていきます。(明日からも)いつも通りいきます。

平戸海(左)は東龍に上手投げで敗れる(撮影・小沢裕)
平戸海(左)は東龍に上手投げで敗れる(撮影・小沢裕)

水戸龍(1勝3敗)送り出し豊山(1勝3敗)

☆豊山 立ち合い、当たり勝てたのがよかった。左の上手深く取り過ぎてやばいと思ったがいっちゃえと。いいタイミングでいなしが決まった。(連敗中は)3番とも消極的。負けるのは自分の責任だが、応援してくれる人にふがいなさでなく気持ちの入った相撲を見せたかった。また明日(十両の熱海富士戦で)いい策が練られたらと思います。

水戸龍(手前)を押し出しで破る豊山(撮影・中島郁夫)
水戸龍(手前)を押し出しで破る豊山(撮影・中島郁夫)

一山本(3勝1敗)押し出し剣翔(1勝3敗)

☆一山本 立ち合いもろ手で下から攻めようと。相手の引きがあった前に出られてよかった。今のところは体がよく動いているので、一つでも多く勝って後半に崩れないようにしたい。

一山本(左)は押し出しで剣翔を破る(撮影・小沢裕)
一山本(左)は押し出しで剣翔を破る(撮影・小沢裕)

隠岐の海(2勝2敗)押し出し王鵬(4勝0敗)

☆王鵬 よかったと思います。(立ち合いは)はじきにいったイメージで。左が今場所はうまく使えている。このままいい相撲をとっていきたい。(好調は)しっかり稽古できた。部屋で前に運ぶ稽古しかできていない。それがよかった。(4連勝に)負けも続くんで勝てる時に勝っておきます。

王鵬は隠岐の海(左)を押し出しで破る(撮影・小沢裕)
王鵬は隠岐の海(左)を押し出しで破る(撮影・小沢裕)

琴勝峰(1勝3敗)寄り切り竜電(1勝3敗)
琴勝峰は竜電(手前)を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)
琴勝峰は竜電(手前)を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)

錦富士(3勝1敗)すくい投げ隆の勝(3勝1敗)

☆錦富士 (土俵際)残ったなと。自分の立ち合いで相手を慌てさせることができた。(隆の勝は)ずっと三役で優勝争いに絡んでいるので思いっきりいって負けたらしょうがないなと。すごく自信になりました。

隆の勝(下)をすくい投げで破る錦富士(撮影・中島郁夫)
隆の勝(下)をすくい投げで破る錦富士(撮影・中島郁夫)

千代大龍(1勝3敗)すくい投げ琴恵光(1勝3敗)

☆琴恵光 立ち合いの圧力ある相手だったので、先手を取ることを意識していきました。(動きを)止めてから自分の流れにしようと思った。落ち着いて相撲がとれた。(初日が出て)少し気が楽になったというか。

千代大龍(右)をすくい投げで破る琴恵光(撮影・中島郁夫)
千代大龍(右)をすくい投げで破る琴恵光(撮影・中島郁夫)

栃ノ心(2勝2敗)押し出し北勝富士(4勝0敗)

☆北勝富士 相手が先に出ているかなという感覚はありましたね。(好調要因は)思い切りやることを意識してやっているので、それがいい方向にいっていると思う。負けがこんでいるのと気持ち的に違う。もう4日目なんだなという感じですね。1日一番思い切りやって早く勝ち越したい思いはあります。

栃ノ心(上)を押し出しで破る北勝富士(撮影・中島郁夫)
栃ノ心(上)を押し出しで破る北勝富士(撮影・中島郁夫)
北勝富士(左)は栃ノ心を押し出しで破る(撮影・小沢裕)
北勝富士(左)は栃ノ心を押し出しで破る(撮影・小沢裕)

妙義龍(2勝2敗)上手投げ阿武咲(2勝2敗)

☆阿武咲 妙義龍関の立ち合い早いんで。遅れないようにいった。「待った」かと思ってとっさです。

阿武咲(右)は妙義龍を上手投げで破る(撮影・小沢裕)
阿武咲(右)は妙義龍を上手投げで破る(撮影・小沢裕)

若元春(4勝0敗)突き出し遠藤(1勝3敗)
遠藤(右)をのど輪で攻める若元春(撮影・小沢裕)
遠藤(右)をのど輪で攻める若元春(撮影・小沢裕)
勝ち名乗りを受ける若元春(撮影・小沢裕)
勝ち名乗りを受ける若元春(撮影・小沢裕)

碧山(0勝4敗)押し出し佐田の海(2勝2敗)

☆佐田の海 あごが上がりすぎないように我慢して、前に、前にという形でいきました。4日間通して体の調子は良いので、このままの調子でいきたいです。

碧山(左)の突き押しをこらえる佐田の海(撮影・中島郁夫)
碧山(左)の突き押しをこらえる佐田の海(撮影・中島郁夫)

錦木(2勝2敗)上手投げ高安(3勝1敗)

☆高安 踏み込んで自分らしい厳しい相撲が取れた。(場所前に生まれた長男について)場所前に1泊ですけど、北海道に会いに行きました。抱っこできたんで励みにやっています。北海道からパワーを送ってもらっている。子どもが生まれた場所ですから、記念になるように精いっぱいベストを尽くしたいですね。

錦木(下)を上手投げで破る高安(撮影・中島郁夫)
錦木(下)を上手投げで破る高安(撮影・中島郁夫)

宝富士(0勝4敗)伝え反り宇良(3勝1敗)

☆宇良 (伝え反りは20年ぶり)何回、何年ぶりとか出たことはありますが、特にうれしいことはないです。(20年前に決めたのは朝青龍関です)それはうれしいですね。次元が違う。小さい頃から見て元気をもらっていたので、うれしいですね。(土俵上をわかせている)たまたまです。これからも元気な相撲を見せたいです。

宝富士(右)を伝え反りで破る宇良(撮影・中島郁夫)
宝富士(右)を伝え反りで破る宇良(撮影・中島郁夫)
宝富士(上)を伝え反りで破る宇良(撮影・中島郁夫)
宝富士(上)を伝え反りで破る宇良(撮影・中島郁夫)

大栄翔(1勝3敗)送り出し逸ノ城(2勝2敗)
大栄翔(右)を送り出しで破る逸ノ城(撮影・中島郁夫)
大栄翔(右)を送り出しで破る逸ノ城(撮影・中島郁夫)

霧馬山(2勝2敗)寄り切り豊昇龍(3勝1敗)

☆豊昇龍 思い通りの相撲が取れた。これからも1日1番頑張っていきます。

豊昇龍(左)は寄り切りで霧馬山を破る(撮影・小沢裕)
豊昇龍(左)は寄り切りで霧馬山を破る(撮影・小沢裕)

若隆景(1勝3敗)はたき込み翠富士(1勝3敗)

★翠富士 強かったという感じです。いつもだったらあれで出れている感じなんですけど、残り腰もあってやっぱり三役強いなという感じです。疲れもありますが、上でやっている楽しさの方があって、生きているなという感じです。

翠富士(左)をはたき込みで破った若隆景(撮影・中島郁夫)
翠富士(左)をはたき込みで破った若隆景(撮影・中島郁夫)

翔猿(2勝2敗)寄り切り御嶽海(2勝2敗)
御嶽海(右)は翔猿に寄り切りで敗れる(撮影・小沢裕)
御嶽海(右)は翔猿に寄り切りで敗れる(撮影・小沢裕)

玉鷲(4勝0敗)押し出し正代(1勝3敗)
正代(右)を押し出しで破る玉鷲(撮影・中島郁夫)
正代(右)を押し出しで破る玉鷲(撮影・中島郁夫)

貴景勝(3勝1敗)押し出し琴ノ若(1勝3敗)

★琴ノ若 離れたら張り手があるので、間合いにさせないようにしていたけど負けは負け。1日1番やりきるしかない。

琴ノ若(右)に張り手を見舞う貴景勝(撮影・小沢裕)
琴ノ若(右)に張り手を見舞う貴景勝(撮影・小沢裕)
琴ノ若(左)を押し出しで破る貴景勝(撮影・中島郁夫)
琴ノ若(左)を押し出しで破る貴景勝(撮影・中島郁夫)

照ノ富士(3勝1敗)きめ倒し明生(2勝2敗)

★明生 悔しいですね。相手のことはあんまり考えてなかったですけど、しっかり立ち合いで起こして、そこからの攻めの意識でいた。一番はつかまりたくないと思っていたんですけど、つかまりました。つかまった後の攻めを考えてなくて、遅れたかなと思います。やれることはやったので、来場所も当たれるように集中していきます。

明生(下)をきめ倒しで破る照ノ富士(撮影・中島郁夫)
明生(下)をきめ倒しで破る照ノ富士(撮影・中島郁夫)
勝ち名乗りを受ける照ノ富士(撮影・小沢裕)
勝ち名乗りを受ける照ノ富士(撮影・小沢裕)