関脇霧馬山(27=陸奥)が、大関貴景勝(26=常盤山)を会心の相撲で破り、三役で3場所連続となる2ケタ勝利の10勝目をマーク。大関昇進の目安となる、昇進前の直近3場所で通算33勝目に到達し、場所後の大関昇進を確実にした。

押し相撲の大関に、立ち合いの当たりでも勝ち、右を差し込むと、左はあてがいながら一気に寄り切った。報道陣のリモート取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は、取組前に霧馬山の理想的な攻め方について「押し勝ってから、いなしてのまわしだろうね」と推測していた。その、いなす必要もないほどの取り口に「押されないというより(立ち合いで)当たり勝っている」と勝因の挙げ、堂々の“大関相撲”? に「体調が悪い大関とはいえ、立派な相撲ですね」とし、2ケタ勝利にも「立派でしょう」と短い言葉に称賛を込めた。昇進については、これまで同様に「審判部の判断」としたが、2場所連続を狙う優勝争いについても「一番いい位置にいて乗っている。(鍵を握るのは今場所まだ対戦のない)照ノ富士戦でしょう」と語った。