4場所休場明けの横綱照ノ富士(31=伊勢ケ浜)が、単独トップに立った。

互いに低い立ち合いから、1度は離れたが、二の矢で若元春よりも後手に回り、相手得意の左四つとなった。さらに土俵際まで寄られたが、左の下手を引いて体勢を入れ替えて寄り倒し。11勝1敗とし、初日から無傷で勝ち越しを決めた8日目以来、2度目の単独先頭となった。若元春とは場所前にも稽古しており「稽古場でも左(四つ)で相撲を取っていたから。ある程度、頭に入っていた」と、得意の右四つを封じられた形も想定内だった。

勢い余って土俵から飛び降りた着地の際、膝を痛そうにするしぐさもあったが「大丈夫」ときっぱり。13日目の朝乃山戦には「やることは誰でも一緒。最後まで優勝に絡まないといけない」と、自らに言い聞かせた。