日体大で2年連続アマチュア横綱に輝いた、幕下10枚目格付け出しの大の里(22=二所ノ関)が、6勝1敗でデビュー場所を終えた。

立ち合いから前に出続け、大辻を押し出す完勝。「自分の相撲を取り切ろうと思って取れた。よかった」と、ホッとした表情を見せながら話した。

プロデビューとなった初日の取組は、日体大の2学年先輩の石崎に、土俵際で逆転負けした。だが、そこから6連勝。来場所は幕下5枚目以内、勝ち越した段階で新十両昇進に前進する番付となることが予想される。「最初の負けがあったからこその6勝1敗。最初の負けが、いい形になってくれた。そこから6番につなげられたのでよかった」と話し、黒星デビューは長い力士生活を考えれば、好材料だったと今は思える。

15日間を振り返ると「長かったし難しかった。(6番相撲から)最大の3日間相撲がなかったけど、国技館に来たらスイッチが入った」と、心身の調整の難しさを感じた。また、審判部の師匠、二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)の付け人として、結びの一番まで会場内で相撲を見ることもあった。「幕内の土俵は、負けても勝っても華がある。1日も早くそこで、幕内以上で相撲を取れるように頑張りたい」と、あこがれの気持ちが日に日に強まった様子だ。

「本当に初めてのことだらけ。最初の1週間は気疲れもした。2週間目からはプロの生活も理解できて集中できた。師匠にも目配り、気配りができたかなと思う」。部屋での生活、場所中の取組までの準備などにも慣れてきた。「来場所も(目標は)とにかく勝ち越し。初日が課題」。気を緩める様子もなく、終始前を向いて話していた。

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