NMB48が30日、東京・中野サンプラザで夏の全国ツアーをスタートさせて、キャプテンの山本彩(25)が卒業を発表した。アンコールで全メンバー57人が登場すると、ラストの曲の前に突然、「私、山本彩はNMB48を卒業します」と告白した。

 客席から「うそでしょ」と声が飛ぶと、ほほ笑みながら「こんなうそはつきません」と、具体的に切り出した。

 「今年の10月で、NMBに入って8年になります。おかげさまで密度の濃い日々を過ごさせていただきました」と言い、近年は「何度も卒業という2文字と向き合ってきました。考えては取り消しての繰り返しでした」と悩み続けていたことを吐露した。

 ここ数年、NMB48は、あえて、絶対的な人気を誇る山本彩は出演しない、未来を見据えたコンサートなどを行っていた。それを観客席で見ていた山本彩は「ここ数年は、新しくセンターに立つ子が出てきたり、私がいない環境で1人1人が輝いてライブする姿を一歩引いたところから見ていると、私は私がもういない方がいいんじゃないかというよりも、私がこのタイミングで離れる方が、NMB48のいい起爆剤になるんじゃないかと思うようになりました」と、気持ちの経緯を説明した。

 「正直何度も悩みながら今日を迎えたんですけど、私は弱くて未熟なんですけど、これからもそうやって未熟な自分に甘えて、さみしさや不安に抱えながら、踏みとどまっていては、もっと決心しにくくなるのではと思って、挑戦することこそが豊かな人生を作れると思ったので、勇気をふりしぼって決心しました」。

 卒業時期は未定。後日発表するという。「アイドルは卒業しますが、私の夢はまだまだ終わっていません。生涯現役で一生歌っていられる人間でいたいと思っています」とあいさつした。