AKB48グループメンバー総勢47人が出演する舞台「仁義なき戦い~彼女(おんな)たちの死闘編~」が来月9日から、福岡・博多座で開幕する(24日まで)。

日本映画史の実録物に、体当たりで挑戦。このほど都内のけいこ場で、主役の広能昌三役を演じるAKB48/STU48岡田奈々(21)をはじめ、SKE48斉藤真木子(25=山守義雄役)NMB48白間美瑠(22=坂井鉄也役)HKT48田島芽瑠(19=山守義雄役)NGT48本間日陽(19=矢野修司役)STU48瀧野由美子(22=若杉寛役)が日刊スポーツなどの取材に応じ、意気込みを語り合った。【構成=大友陽平】

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-「仁義なき戦い」を舞台化することになりました

田島 これまで48グループはヤンキー学園ドラマ(マジすか学園)とかプロレス(豆腐プロレス)とかやってきましたが、ついに任侠(にんきょう)にきたか! と思いました。48グループならではで、おもしろいですよね。

斉藤 戦いがリアルでおもしろいですし、国内にグループがたくさんある中で、普段はグループ、チームそれぞれで活動する中、一緒に手を取り合ってやるのは、48グループならではの取り組みだと思うと、より一層仲を深めて、48グループを活性化していければと思います。

-原作となる映画を見た

岡田 衝撃的でした

本間 自分では想像できない世界が広がっていて…。原作も現実をもとに作られていると聞いて、そんな世界があったのかと思うとビックリしました。

-それぞれの役どころを教えてください

田島 山守は、クセが強くて、ワルなんだけどいとおしい感じで、個性の強いおじちゃんです。一番年上の56歳です。

斉藤 芽瑠ちゃんと同じ山守役です。私も芽瑠ちゃんと同じ印象なんですけど、年齢は芽瑠ちゃんよりは高いので…。

田島 (SKEのキャプテンで劇場支配人の斉藤は)SKE48のドンですからね!(笑い)

斉藤 (笑い)。声の低さとか、組長ならではの圧を表現できたらと思います。

白間 坂井は、芯が通っていて、かっこいい役だと思います。あとは、どんな役だっけ…。

岡田 いいヤツだけど空回りする…。

本間 リーダーシップがあって…。

田島 正義感が強い…。

白間 そういう役です!(笑い)

岡田 広能は、よくいえば真っすぐで誠実、悪くいえば何もない人。出演キャラクターの中では、一番個性がないかもしれません。

瀧野 若杉は、主人公広能のアニキ分。芯が太くて、どっしりとした人です。

岡田 どんなことにも動じない強さがある人ですね!

瀧野 そうです!(笑い)

本間 矢野は山守組の幹部で、広能の友人。最初は組に入って一員として動くんですけど、仲間がバラバラになったときに、組長についていった人物です。

-ビジュアルポスターの撮影も行われ、公開された

瀧野 私は刀を持ったんですけどすごく重くて…。衣装に負けないように頑張ろうと思いました。

岡田 美瑠さん、ハマッてますよね!

白間 イヤや~(笑い)。かわいくはない! 怒った時のお父さんに似てるんです…。

本間 それ、ありますよね? 私も、自分の目がめっちゃ父に似てると思いました。

岡田 母に見せたら、兄に似てるって…(笑い)

-男性役あるあるでしょうか(笑い)。男性役を演じるにあたっての役作りは何かしていますか?

岡田 日頃から、家で足を閉じないで座ったり、声をわざと低くしてしゃべったり、何となく取り入れてます。

斉藤 怒鳴るせりふも多いんですけど、ステージに立つとスイッチが入ってしまって、ついつい声が高くなっちゃう…

全員 アイドルなので(笑い)

岡田 美瑠さん、めっちゃ、巻き舌がうまいです!

白間 得意です! 巻き舌で早口なので、かみそうになりますが…(苦笑い)。あまり使わない言葉を大声で発するので、気持ちいいですし、発散したいです!

瀧野 今回の舞台が広島なので、せりふが呉弁です。(出身の)山口弁と似ているんですけど、ちょっと違うので、普段の会話の中で、ポロッと出たりします。先日、母と話してて、ちょっとよく分からない感じになってましたね(笑い)

本間 いろいろな方言を知れるのは楽しいと思います。今回出演するNGT48のメンバー間では、「なんとかのう~」とか、ずっと使ってます。(荻野)由佳ちゃんが一番変な感じですが(笑い)。

-田島さんにとっては、地元の博多座での開催となる

田島 地元福岡の大きなステージに(15年の指原莉乃座長公演以来)戻れるのはうれしいです。あの時とは、また違った自分で戻れるのはうれしいです。

-第2部は、福岡の性別の枠を超えたエンターテインメント集団「劇団あんみつ姫」プロデュースによる公演が行われ、アイドルに戻る

田島 「あんみつ姫」さんが好きなので、これをアイドルが…というところもあると思いますし、見てくださった方が、たくさん笑って、元気になってくれると思います。普段のライブとは全く違うものになると思います!

-ところで、皆さんの中で「仁義なき戦い」の経験はありますか?

白間 自分で買った食べ物を、勝手に弟に食べられて…。家中走り回って、けんかしました(笑い)。最終的には、弟に買いに行ってもらいました。

全員 かわいい!(笑い)

◆「仁義なき戦い」 戦後、広島で起こった暴力団抗争を描いた故飯干晃一氏の実録小説を原作に故深作欣二監督が73年1月に映画化。ドキュメントタッチの暴力描写、広島弁によるセリフはリアリティーにあふれ、実録物と呼ばれた。74年「仁義なき戦い完結編」まで5部作が製作された後、番外編「新仁義なき戦い」が76年までに3作作られた。「仁義なき戦い」は副題の「代理戦争」「頂上作戦」などとともに、雑誌、新聞などの見出し語として定着した。