「アイドル×バラエティー」。アイドルにとってバラエティー番組は、メンバーの新たな魅力を掘り出し、人気拡大につながる大きなコンテンツの1つだろう。選抜総選挙などさまざまな斬新な企画でブレークしたAKB48も、人気に火が付いた1つのきっかけは、日本テレビで放送の「AKB1じ59ふん!」(08年)から始まる冠番組だった。同局では2年半ぶりの冠番組として復活した「AKB48 サヨナラ毛利さん」(木曜深夜0時59分)が今月7日からスタート。“令和版アイドルバラエティー”に挑戦する同番組の初回収録に潜入した。【大友陽平】
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グループにとって「AKBINGO!」の終了から、約2年半ぶりとなる同局の地上波冠番組。初回出演メンバーは、MCを務めるお笑いコンビ・霜降り明星と、卒業生で番組にもレギュラー出演する峯岸みなみ(29)とともに「サヨナラ毛利さん!」と元気よくタイトルコールした。
初回放送の企画名は「お前、絶対AKBじゃないよね?」。19人のメンバーに紛れた4人の“ニセAKB”を、せいや(29)が見破る企画だった。エピソードトークやダンス、歌などを行いながら見極めたが、せいやは4回中、3度失敗。初回から今のAKBの認知度を痛感させる? 結果となったが、メンバーも自虐的に笑いに変えていた。
同局では、08年にグループ初の地上波レギュラー番組となった「AKB1じ59ふん!」がスタート。当時、AKB48はまだブレーク前。前田敦子、大島優子らが“体を張った”バラエティー企画に次々と挑戦した。その後「AKB0じ59ふん!」、「AKBINGO!」とタイトルを変えながら、数々の名物企画を生んで、19年9月まで約12年間放送。のちにバラエティーで大活躍する峯岸、指原莉乃ら個性的なメンバーが発掘されるなど、ブレークしていくグループの礎を築いた。
2年半ぶりの復活となる今回は、これまで番組を担当してきた同局の毛利忍プロデューサーと“決別”し、新世代のAKB48と新スタッフが、“令和の王道アイドルバラエティー”に挑戦するのが1つのコンセプトだ。「1億3000万人のSHOWチャンネル」でディレクターを務め、「最強の頭脳 日本一決定戦!頭脳王」などで演出を担当、今回の「サヨナラ毛利さん」の演出を担当する中村文彦氏(31)は「アイドルとしての普遍的なイメージは裏切らず、どれだけ新しいものを見せられるのかがポイントだと思っています」と話す。
バラエティーでの体の張り方も、時代とともに移り変わっている。中村氏は「今回も決してクリーム砲や落とし穴、粉かぶりなどをやめるつもりは一切ありません」と笑いながら「例えば、どうやったらクリーム砲ができるか? と考えた時に、一番は本人に許可を取ることですけど、それだとおもしろくないので、どういう許可の取り方をしたらおもしろいのかな? とか。どう今の世の中の人に受け入れてもらえるのかということかと思います」。
また今は「番組」というコンテンツを、さまざまな手段で楽しむことができる時代でもある。視聴者のリテラシーも高くなる中、大事なのは「知ってることは知ってる、知らないことは知らない。良くも悪くも“素直”でいること」だという。AKBの黄金期は、中村氏も大学生だった。「この番組で、“神7(セブン)超え”をしたいです! 才能がある子たちの集まりだと思ってるので、復活とは言わず、進化したと言われたいです」と意気込んでいる。
○…今月3日には、横浜市のぴあアリーナMMで番組主催の「AKB48 LIVE SHOW」が行われ、番組センターを決定する企画が行われた。メンバーは、「一発芸」を披露したり、かつて小嶋陽菜らも番組内で挑戦した、伝説の「お尻合いゲーム」も行った。台に乗った安田大サーカスのクロちゃん(45)がお尻を向けて迫ってくる中で、ギリギリでストップできるかを競う“体を張った”ゲームに早速挑戦した。観客による投票で、“0距離”でクロちゃんのお尻? に耐えた大盛真歩(22)が選ばれた。

