大金を支払って長女を名門大学に裏口入学させたとして逮捕・起訴されていた女優フェリシティ・ハフマン被告が、禁錮14日の実刑判決を言い渡されました。セレブや富豪らが「寄付金」の名目で仲介業者にお金を支払い、入学適正試験(SAT)の点数を改ざんしたり、スポーツ推薦と偽って入学させるなどした容疑で50人以上が逮捕される一大スキャンダルとなりましたが、ドラマ「デスパレートな妻たち」などで知られるハフマン被告は1万5000ドルを支払い、SATの点数を加算するように依頼した容疑がかけられていました。全面的に罪を認め、法廷では娘や夫ら家族に涙ながらに謝罪したハフマン被告は、最高で20年の禁錮刑になる可能性もありましたが、罪を認める代わりに4~10ヶ月の求刑で検察側と合意したと伝えられていたため、それより大幅に短い14日間の判決には驚きの声もあがっていますが、来月25日にカリフォルニア州オークランド近郊にある連邦刑務所に収監されることになります。

収監にあたって全裸での身体検査や、14日で使えるトイレットペーパーは支給された1ロールのみなど厳しい現実が待ち構えているといわれており、セレブといえども特別扱いされない刑務所での暮らしはさぞかし辛いことでしょう。しかし、ハリウッドでは他にも過去に罪を犯して刑務所暮らしを経験したセレブは結構います。あのお騒がせセレブから人気俳優まで刑務所に収監されたことのあるセレブたちを紹介します。

●パリス・ヒルトン

元祖お騒がせセレブのパリス・ヒルトンは、最近はメディアを騒がせることがめっきり少なくなりましたが、2007年に飲酒運転での免停中にヘッドライトを点灯せずに夜間走行しているところを警察に止められ、刑務所に送られた過去があります。保護観察処分中の違反で45日間の禁錮刑が言い渡され、ロサンゼルス郊外の郡刑務所に収監されました。しかし、ヒルトン・ホテルの創業者のひ孫としてお嬢様育ちのヒルトンには刑務所暮らしは耐えられなかったようで、わずか4日で健康上の理由から出所を許可され、ハリウッドの自宅での謹慎処分となりました。しかしその後、再収監が決まると泣き叫んで抵抗する様子がメディアで伝えられ、話題となりました。

●リンジー・ローハン

2000年代初めにヒルトンと共にお騒がせセレブとして世間の注目を集めたリンジー・ローハンは、07年に飲酒運転で有罪判決を受けて収監されるも、わずか84分で出所。しかし、執行猶予中だった10年に裁判所から命令された薬物検査を受けなかったなどとして90日の禁錮刑が言い渡され、収監されています。

●ロバート・ダウニー・Jr

今でこそ「アイアンマン」「アベンジャーズ」シリーズの大ヒットで、「ハリウッドで最も稼ぐ俳優」の称号を手に入れて大スターとなったロバート・ダウニー・Jrですが、90年代は薬物とアルコールで逮捕を繰り返し、刑務所を出たり入ったりの生活を送っていたことで知られています。97年には裁判所から命じられた薬物検査を行わなかったことで半年間収監され、99年も1年のほとんどを刑務所で過ごしています。

●マーサ・スチュワート

80年代から「カリスマ主婦」としてメディアで絶大な人気を誇った、ライフスタイルの提案者でもある実業家のマーサ・スチュワートは、株のインサイダー取引に絡む司法妨害の罪で04年に禁錮5ケ月の実刑判決を受けて服役しています。

●ミシェル・ロドリゲス

「ワイルド・スピード」シリーズでヒロインを務めるミシェル・ロドリゲスは、03年の飲酒運転の執行猶予中に違反行為があったとして、07年に180日の禁錮刑を言い渡されて収監。しかし、刑務所の定員オーバーでわずか18日で出所しています。

●マーク・ウォルバーグ

「ディパーデッド」(06年)の演技が高く評価されてアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたこともあるマーク・ウォルバーグですが、少年時代はすさんだ生活を送っていたことで知られています。貧しい家庭の9人兄弟の末っ子として生まれたウォルバーグは、10代の頃は薬物や暴力沙汰に明け暮れる毎日で、16歳の時にコカインとアルコールで酩酊した状態でベトナム人男性を襲撃。殺人未遂容疑で起訴され服役しましたが、わずか45日で出所したといわれています。

【千歳香奈子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「ハリウッド直送便」)