映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」をテーマにした世界最長級の完全屋内型コースターが、来夏に米フロリダ州オーランドにあるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのエプコット内にオープンすることが明らかになりました。

今年10月1日から18カ月間にわたって続くウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート50周年記念イベント「世界で一番マジカルなセレブレーション」の一環で、エプコットでは初のコースターアトラクションとなります。

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:コズミック・リワインド」は、ウォルト・ディズニー・ワールドではマーベルをテーマにした初のアトラクションとなるだけでなく、ディズニー史上初の後ろ向き発進のスリル系コースターになります。

来夏ウォルト・ディズニー・ワールドのエプコットに登場する新アトラクション (C)Disney (C)2021 MARVEL
来夏ウォルト・ディズニー・ワールドのエプコットに登場する新アトラクション (C)Disney (C)2021 MARVEL

9月にウォルト・ディズニー・ワールドを取材した際に、建設中の建物内部を見学させてもらう機会がありましたが、巨大な建物内に張り巡らされた縦横無尽に走る複雑なレールに圧倒されました。説明によると、車両が360度回転する画期的なシステムが導入されており、革新的な技術で時空を超えた銀河系の追跡劇が体験できるスリリングな家族向けのアトラクションになるそうです。クリス・プラット演じるスター・ロードことピーター・クイルが乗船する宇宙船「ミラノ号」を彷彿(ほうふつ)させる青と金色を使った車両に乗車した乗客は、物語が語られている方向に誘導するために導入された車両の回転システムによって映画の世界さながらに宇宙を駆け巡る冒険を楽しめるのが特徴です。

ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートで2番目のパークとして1982年にオープンしたエプコットのシンボルになっている巨大な銀色の球体型をした建物「スペースシップ・アース」が4つも入る規模の異世界パビリオン「ワンダー・オブ・サンダー」がエプコット内に誕生し、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:コズミック・リワインド」はその中の目玉アトラクションとなります。

50周年記念イベントでプレスに公開されたガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:コズミック・リワインドの乗り物
50周年記念イベントでプレスに公開されたガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:コズミック・リワインドの乗り物

自分たちの種族や高度な技術について知ってもらうためザンダー星人がアンドロメダ銀河の故郷から「ワンダー・オブ・サンダー」を建設するため地球(テラ)へとやって来たという設定で、パビリオンにはテラとザンダー星をつなぐ惑星や星などの銀河系の不思議を紹介するプラネタリウム風の大空間「ギャラクサリウム」や、ザンダー星人、文化、歴史、そしてザンダー星の英雄たちについて特別に作られた展示やプロジェクションで紹介する「ザンダーギャラリー」もあります。

2014年に公開された「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」は、宇宙をまたにかけるトレジャーハンターのクイルが、強力な力を秘めたパワーストーン「オーブ」を盗みだしたことで悪党たちから狙われることとなり、犯罪歴を持つお尋ね者たちとチームを組んで銀河滅亡の危機を阻止する戦いに巻き込まれていく物語で、17年に続編も作られています。2023年には完結編となるシリーズ第3弾も公開予定です。

新作の撮影現場で先日、アトラクション用にガーディアンズの撮影も行われたそうで、アトラクションでは映画に引き続きオスカー女優グレン・クローズが、ザンダー星のリーダーであり、ノバ軍団の指揮官であるノバ・プライムとして登場することも発表されています。

エプコットでは50周年を記念して07年公開の映画「レミーのおいしいレストラン」をモチーフにした4Dアトラクション「レミーのおいしいレストラン・アドベンチャー」が10月1日にお目見えしている他、マジック・キングダムとエプコットで新たなナイトショーもスタートしています。また、来春には待望の「スター・ウォーズ」をテーマにしたホテル「スター・ウォーズ:ギャラクティック・スタークルーザー」の開業も控えており、再来年春まで続くセレブレーションから今後も目が離せそうにありません。【千歳香奈子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「ハリウッド直送便」)