「エンタメの火曜日」。今回は、関西発アイドルグループ「たこやきレインボー(たこ虹)」を5月9日に卒業した根岸可蓮(20)春名真依(20)彩木咲良(19)が登場。6月2~6日、東京・こくみん共済coopホール/スペース・ゼロで、舞台「剣が君-残桜の舞-再演」に出演した。【取材・構成=星名希実】

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「剣が君」は「和風伝奇アドベンチャーゲーム」として大ヒットした女性向け作品。舞台化され、今回の再演では、男装の侍女「服部半蔵」を彩木、化けキツネ「マダラ」を根岸、駿府城の一番刀「鼓法眼」と恋仲にある女性「七重」を春名が演じた。

根岸 キツネってどんな役? って思ってました。もっとキツネらしくしたいってことで、めちゃくちゃキツネの動画を見ました。どういう歩き方をするんだろう、軽やかな走り方をするんだなとか。手の動きも手首を柔らかくしたり、いかにキツネになれるかっていうのを頑張りました。

舞台「剣が君-残桜の舞」で演じるマダラ役の根岸可蓮(撮影・柴田隆二)
舞台「剣が君-残桜の舞」で演じるマダラ役の根岸可蓮(撮影・柴田隆二)

春名 「鼓さんをいちずに好き」っていうのをずっと考えていたので、不思議な感じでした。「(相手を)思う」ってどういうこと? から始まりました。「時代所作」というのを教えてもらって、頭の位置を変えずに歩く、足の裏を見せない、ちょっと膝を曲げて歩くとか。しっかりした所作を持っている女性を出さなきゃいけなかったので。

舞台「剣が君-残桜の舞」で演じる七重役の春名真依(撮影・柴田隆二)
舞台「剣が君-残桜の舞」で演じる七重役の春名真依(撮影・柴田隆二)

彩木 あまり感情を表に出さないけど、心の中では香夜さん(主人公)を強く思っていたり、すごく熱心な人なのだろうなって。歩いているときは「この花を見て半蔵さんはどう思うだろうな」、「この曲を聞いて半蔵さんはどう思うだろうな」とか、半蔵の心に近づけるような、気持ちを読み取れるようなものを意識して生活を送ってました。

舞台「剣が君-残桜の舞」で演じる服部半蔵役の彩木咲良(撮影・柴田隆二)
舞台「剣が君-残桜の舞」で演じる服部半蔵役の彩木咲良(撮影・柴田隆二)

5月9日にたこ虹を卒業。個人として舞台に立ち、役を務め上げた。春名と根岸は初舞台を経験した。

根岸 稽古を通して仲良くなれたことがうれしくて。お仕事で楽しくしゃべれる人がこんなにもいるんだって思った。キャストのみなさんがすごい優しくて、この舞台に出てなかったらこんな経験はできなかっただろうな。個人の根岸可蓮として、こういう舞台に出るのは特別なことなのかなって思ったりしました。

春名 今まで自分が経験してこなかった場所に行くのは、すごく新鮮で刺激的でおもしろい。たこ虹では「5人でたこやきレインボーを作る」って感じ。舞台はその役をやるのは自分しかいないから、1人で役を担っていて、どっちの楽しさもあるって感じました。

彩木 すごい視野が広がったというか、1人になった途端、全部が真っ白やけど何か見える-みたいな。おなかの中にいた赤ちゃんが外の世界に出たような感じ。いろんなキャストさんと絡ませてもらって、この方とまた一緒にやりたいとか、殺陣も頑張りたいし、もっと舞台に出たいという思いがあふれました。


舞台「剣が君-残桜の舞-再演」を観劇した清井咲希(右)堀くるみ(スターダストプロモーション提供)
舞台「剣が君-残桜の舞-再演」を観劇した清井咲希(右)堀くるみ(スターダストプロモーション提供)

たこ虹のメンバーとして3人とともに活動していた清井咲希(21)堀くるみ(21)も舞台を観劇した。

清井 殺陣がめちゃくちゃかっこよくて、見逃したくなくて食い入るように見ていました(笑い)。舞台に立っている3人は、私が知ってる3人じゃなかった! なぜか親目線で私も緊張しちゃっててドキドキしていたら、ちゃんとそれぞれの役に見えて、とてもかっこよかったです!

 キャラクターの魅力や演出に引き込まれて、会場にいることを忘れて、本当に「剣が君」の世界にいるような時間でした…。原作であるゲームにも興味がわきました!

<今後の予定>

◆ワンマンライブ「Departures」(7月28日、東京・Zepp Haneda)

◆フリーライブ(7月31日、大阪・南港ATC)