日本テレビ系「笑点」の新レギュラーに春風亭一之輔(45)が決まりました。大本命が一之輔、対抗で蝶花楼桃花と予想していたので、結果には納得です。

司会の春風亭昇太によると、日本テレビ側から新メンバーが一之輔に決まったと知らされたのは年明けのことだったそうです。そして、5日の放送で発表となりましたが、収録そのものは前日の4日に行われました。一之輔も放送直前まで家族にも黙っていたそうですが、よく情報が洩れなかったと、日本テレビの情報管理の徹底ぶりには驚きです。

一之輔の加入で、「笑点」は盤石の体制になったと思います。一之輔は21人抜きで真打ちに昇進し、「もっともチケットの取れない落語家」と言われる落語協会のエース的存在です。一方、昨年1月にメンバー入りした桂宮治(46)も29年ぶりに5人抜きで真打ちに昇進し、落語会に引っ張りだこの落語芸術協会きっての人気落語家です。「二人会」を行うなど公私ともに仲のいい、40代の2人が今後の「笑点」の中心となっていくでしょう。5日の放送でも、昨年メンバー入りした時に黙っていたことから一之輔に「このうそつき豚野郎」と言われた宮治が、お返しとばかりに「このうそつきジャイアン」と罵倒して笑いを誘うなど、桂歌丸VS6代目円楽の時のようなバトルがこれからの名物となりそうな予感がします。

ツイッターで今回のメンバー入りには「少なからず賛否がありますが」としながらも「落語は今まで通りだよ。寄席も出るし、ツアーもやるし、洗濯物も畳むんだよ」と、洗濯が趣味という一之輔らしい宣言も出ました。その言葉通り、「笑点」の放送があった5日は末廣亭、池袋演芸場に出演し、雪の10日にも寄席に出演しました。その合間を縫って、全国ツアーのファイナルを沖縄で行い、レギュラーのラジオ番組の生放送に出演するなど、昨年は約920席の高座を務める一之輔らしく、ブレのない超多忙ぶりです。【林尚之】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「舞台雑話」)

新メンバーの春風亭一之輔(後列左から4人目)が加わった日本テレビ系「笑点」の出演者たち
新メンバーの春風亭一之輔(後列左から4人目)が加わった日本テレビ系「笑点」の出演者たち