日向坂46影山優佳(21)にとって夢心地の1カ月間が始まります。アイドル界随一のサッカー好きで、豊富な知識を生かした分析は業界でも話題沸騰中。現地時間20日に開幕したワールドカップ(W杯)カタール大会では、ABEMA・テレビ朝日系列で行う計20試合以上の中継にゲスト出演予定で、憧れだった“絶対に負けられない戦い”を熱く盛り上げます。【取材・構成=松尾幸之介】

サッカーボールを手にエールを送る影山優佳(撮影・丹羽敏通)
サッカーボールを手にエールを送る影山優佳(撮影・丹羽敏通)

W杯に初めて足を運んだのは1歳の頃。02年日韓大会を両親に抱かれながら見た。もちろん記憶はないというが、当時から“英才教育”を受けていた。自身が出演するABEMA・テレビ朝日系列の試合中継では開始前後やハーフタイムのスタジオトークに参加するほか、自身が主となって魅力を語るコーナーもある。今回は他仕事の都合で現地行きはならなかったが「こうして新しい形で役目を頂いて、その夢がかなってよかったです」と感謝。「サッカーを見たことがなかった方にも楽しんでもらえるように、自分なりの目線や私自身がサッカーを楽しんでいることを通してみなさんと盛り上げていけたら」と意気込んだ。

日本はドイツ、コスタリカ、スペインと強豪ぞろいの1次リーグE組に入った。「理想はもちろん3連勝ですけど」としつつ「初戦を勝ち点0にしないことが重要だと思います」と初陣のドイツ戦をキーに挙げた。注目選手と見る19歳の新鋭MFムシアラらタレントぞろいだが「日本にも1対1で互角に戦えたり、一瞬の隙を突ける選手がそろっています」と熱弁。「1試合目の結果で選手の気持ちや、サポーターの応援熱量も変わってくると思うので。最後のスペイン戦をいい状況で迎えることにもつながると思います」。

1勝1分け1敗で2位通過の可能性もあるとし「そうなるとベスト16で(4年前のW杯で敗れた)ベルギーと当たる可能性が高いんですよ。雪辱を果たす完璧なストーリーにもなってきっと盛り上がります。気持ちや思いがひとつになる時のパワーは絶大なものになると思うので、そこにも期待しています」と語った。

20年5月に学業での休業から復帰後、ブログで始めたJリーグチーム紹介などが話題を呼び、サッカー界での仕事も増加。21年には「Jリーグアウォーズ」のステージMCの大役も務めた。当時はコロナ禍で外出もままならない時期。「家で過去の映像を見ながら5時間ぐらいかけブログを書いていた時間を思うと、こうやってW杯のお仕事をさせていただいているのは夢にも思ってなかったこと」と振り返り「2年間かけてみなさんと一緒にかなえられたのが本当に感慨深いのと、感謝の気持ちでいっぱいです」と笑顔を見せた。

自身考案のW杯ポーズを披露する影山優佳。これから流行ります!(撮影・丹羽敏通)
自身考案のW杯ポーズを披露する影山優佳。これから流行ります!(撮影・丹羽敏通)

この2年で「影山優佳」の名前は業界に広く知れ渡った。「今は逆にのびのびと、自分の意見を常に持つことだけを意識してやれています」と話す。W杯関連の仕事で日本代表MF伊東純也らをインタビューする機会に恵まれ、コロナ禍でかなっていなかった選手との1対1での対話も初経験。「スタジアムにも行ってみたい」とさらなる“現場仕事”にも意欲を見せた。

ステージに立つアイドルとしての経験が生きる部分もあると語り「最近は試合で得点が入った時に炎が出たり、電飾が光ったりと、サッカーをエンタメ化しようという動きも活発化しています。そういう企画を考えたりすることでも自分の力を生かせるかもしれない。もっと語学力を磨いて、いつかは海外のスター選手にも通訳なしでインタビューしてみたいです」。

あふれる知性と知識を生かし、自分らしくサッカー界を盛り上げていく。

◆影山優佳(かげやま・ゆうか)2001年(平13)5月8日、東京都生まれ。16年5月、けやき坂46(現日向坂46)に一期生として加入。自身もサッカー経験者で、4級審判員の資格を取得。サッカーゲーム「FIFA 22」の日本アンバサダー。動画配信サービスDAZN(ダゾーン)では番組出演のほか、W杯カタール大会の「AFCアジア予選」応援アンバサダーも務めた。155センチ。血液型O。