教場。2013年に刊行された長岡弘樹氏による警察学校を舞台とした小説。警察ではなく警察学校が舞台なこともあり目新しい設定といえる。ミステリー小説として評価された後、2020年にSPドラマとして映像化。主役の風間公親教官を木村拓哉が演じた。
白髪に焦点の定まらない目を隠すかのようにサングラス、物腰は柔らかいが決して笑うことなく、警察官を目指す生徒たちに対し非常に冷厳な態度を一貫してとる。これまでの役のイメージと大きく異なり話題を呼んだ。
「風間公親-教場0-」。SPドラマ2回を経て、連続ドラマとして満を持して登場。冠にフジテレビ開局65周年特別企画と付いていることから期待の大きさがわかる。公開されたメインビジュアルには、アップの木村拓哉を背景に、新垣結衣、北村匠海、赤楚衛二、染谷将太、白石麻衣と人気俳優がこれでもかと並ぶ。
2話までを観る限り、全員が同時に出演するのではなく、1人1人が新人刑事として風間指導官の元で学ぶ1話完結のオムニバスストーリー。風間公親がその後なぜ冷酷無比な教官になったのを描く前日譚(たん)、面白いに違いない。
SPドラマでは正月放送だったことと、若者たちが悩み苦しむ姿からどこか冬のイメージがぴたりと合っていたが今回は春ドラマ。新人俳優たちが躍動する分、今の時期のほうがはまっているのかもしれない。
以前にこのコラムで韓国ドラマ「ミセン -未生-」に触れた際も書いたが、無駄に厳しい上司にも実は愛情があった的なサラリーマンあるあるも楽しみのひとつである。世間的にはパワハラだと突っ込まれそうな多々描写もあるが、市民を守る警察官だとこれぐらいはありなのかもしれないと勝手に思っている。
さてそこで今回紹介したいのは本ドラマに出演中の堀田真由。物語の中では前述した新人刑事役ではなく、木村拓哉演じる風間指導官のデスク担当である。凶悪事件を元に指導官と新人刑事の緊迫したシーンが続く中、新人の悩みを聞いてくれる癒やしパートとして登場する。
現在25歳、事務所のオーディションに合格した後、2017年NHK連続テレビ小説「わろてんか」で主人公の妹を好演。2020年にはゼクシィのCMガール、昨年の大河「鎌倉殿の13人」では小栗旬演じる北條義時の2番目の妻、今年に入ってからも大奥「徳川家光×万里小路有功 編」でヒロインに選ばれるなど、着実にキャリアを重ねている。安定した演技力とどこか包み込むような雰囲気が魅力的な女優さんである。
今回のドラマ、新人刑事が代わる代わる登場する中、彼女目線で見るのも面白そう。それぞれの風間指導官への愚痴を聞くことで、作品の全容が見えてくるのかもしれない。今後の展開と彼女の活躍に期待です。
◆谷健二(たに・けんじ)1976年(昭51)、京都府出身。大学でデザインを専攻後、映画の世界を夢見て上京。多数の自主映画に携わる。その後、広告代理店に勤め、約9年間自動車会社のウェブマーケティングを担当。14年に映画「リュウセイ」の監督を機にフリーとなる。映画以外にもCMやドラマ、舞台演出に映画本の出版など多岐にわたって活動中。カレー好きが高じて青山でカレー&バーも経営している。昨年11月には俳優藤原大祐主演の最新映画「追想ジャーニー」が公開、今年3月には演出舞台「ハイスクール・ハイ・ライフ2」も上演した。





