お笑いコンビ極楽とんぼが10日、宮城・仙台シルバーホールで10年ぶりの復活ライブ全国ツアー初日公演を行った。3日に予定していた開幕の札幌公演が台風の影響で機材が届かず中止、来月23日に延期となった。仕切り直しで加藤浩次(47)と山本圭壱(48)がコントを披露。06年7月18日に、山本が不祥事で吉本興業を解雇されてから3707日ぶりの復活となった。また、東京公演の追加も発表。11月19、20日に恵比寿ザ・ガーデンホールで開催される。

 午後6時に予定通り開幕した。1週間の延期も、10年間のブランクも感じさせず、息の合ったボケとツッコミで2時間15分、観客300人の笑いを誘った。駐車場の誘導員コントなど、全て新作で8本。復活ライブツアーが決まった7月から、約250時間の稽古を積んだ。人前での2人だけの単独ライブは、01年の東京グローブ座以来15年ぶりだったが、磨き抜かれた笑いを披露した。

 冒頭では、山本が「この10年間…」と謝罪するかに見えたが、加藤が跳び蹴りでぶっ飛ばし、そのままコントになだれ込んだ。途中、山本がセリフをかむ場面もあったが、ブランクを感じさせない息の合ったところを見せた。

 山本は「かんだのは、ご愛嬌(あいきょう)。緊張しないと思っていたけど、ド緊張した。10年間、帰って来られなかったけど、加藤の力、周りの人の力、吉本興業さんの力、いろいろな人の力のおかげで帰って来られた。皆さんの声も段々、大きくなってきてくれた。皆さん、このたびは長きにわたり、申し訳ありませんでした。ちょっとずつ舞台に出たり、テレビに出られるように精進していきますので、よろしくお願いします」と頭を下げた。

 10年間、山本とのコンビ復活を主張し続けた加藤は「跳び蹴りしたときにグッと来た。10年前に不祥事があって、(ロンドンブーツ1号2号の田村)淳や(ココリコの)遠藤(章造)が、ずっと出て欲しいと思い続けてきたのをくんでください。本当に駄目なことをしたのなら、僕は助けない」と、思わず真情を吐露。そして、われに返って「駄目なんだよな。駄目なことをしたんだよね。何だろうね」と自分に言い聞かせながら、目頭を押さえた。