28年ぶりに復活した日活ロマンポルノの第4弾「アンチポルノ」(園子温監督)の初日舞台あいさつが28日、東京・新宿武蔵野館で行われ、主演の冨手麻妙(あみ=22)、筒井真理子、園監督が出席した。

 冨手は深紅のワンピース姿で初主演映画のあいさつに立った。「監督に初めて会った時、『お前、脱げるか?』と言われ『脱ぎます!』と言いました」。強烈な自己アピールで園監督作品の常連になったが、一方で「面白い役をいただけたけど、主演女優の方にジェラシーがあった。ずっと主演をやりたいと思っていた」と切ない胸の内を明かした。念願かなって園監督作品での初主演に「ずっと目標にしていました」と感慨深げだった。

 ラストでは、降ってくる絵の具を全身に浴びながら、叫び続ける強烈なシーンを演じた。撮影の苦労話を聞かれ、「かなりの高さから絵の具を落とすので、痛いんです。そんな中、監督から『くるくる回って笑え!』と言われた。顔の穴という穴から絵の具が入ってきてしまって、撮影後1週間ぐらいは、鼻水とか涙がカラフルになりました」と笑った。

 気鋭の小説家、画家役の冨手のマネジャーを演じた筒井は、台本を読んだ際、最後の長セリフにほれて出演を決意した。しかし、撮影当日のリハーサル中に、園監督から「そのセリフは冨手が何度も言ってるからカットで」と言われてしまったという。「このテンションをどこに持っていけばいいんだろう…と。失礼だけど、(役を)降ろされる覚悟で、『このセリフのために参加しているようなものなんです』って言ったんです。そうしたら『じゃあ、戻そうか』と軽く言われました(笑い)」。園監督から「後でカットすればいいと思っていたら、すごく良かったので(残した)」と明かされ、筒井は「直談判して良かった」と胸をなで下ろしていた。

 今回のプロジェクトでは、ロマンポルノを撮ったことのない監督が参加している。園監督は「学生時代は見ていたけど、今ロマンポルノを撮る理由があるのかと思い、『アンチポルノでもいいか』と聞いたら、いいというので、そのままタイトルも『アンチポルノ』にした」とオファーを受けた経緯を明かした。

 テーマ設定通り、冨手らは最初から裸のシーンが多いものの、物語が進むにしたがって服を着ている場面が多い。冨手が「筒井さんも私も、タオルもかけずに(現場で)ウロチョロしていた」と話すと、筒井も「裸族でしたね」と笑っていた。