俳優窪塚洋介(37)が4日、大阪市内で、公開中の米映画「沈黙-サイレンス-」(マーティン・スコセッシ監督)の舞台あいさつに出席した。客席に座ってシークレットで映画を鑑賞した窪塚は、ファンの質問に応える形で約40分間も熱弁した。

 江戸時代の長崎で、無慈悲に弾圧されていくキリシタンを前に「沈黙を続ける神」に疑問を抱くポルトガル人宣教師の姿を描いた遠藤周作の小説が原作。物語の鍵を握る日本人信徒のキチジロー役を熱演した窪塚は「(映画が終わると)タイトル通り、みなさんは沈黙されているんだなと思って壇上に上がってきました」と劇場を包んだ雰囲気を感じながらあいさつした。

 秘話として「ガムをかんでいたので、1回目のオーディションでは落とされました」。会場が控室みたいな場所だったといい「ハメられたのかも」(笑い)と打ち明けた。

 作品のキーマンを演じたことに「ベストセラーである聖書を覆すような作品に参加できて、ほんと光栄です」。今回がハリウッド映画初挑戦となったが「大きなドアが開いた印象があります。この扉を押していきたい」と意気込んだ。