また新しい天才子役が現れた。2月25日に公開した生田斗真(32)主演映画「彼らが本気で編むときは、」で、生田演じるトランスジェンダーのリンコと、桐谷健太(37)が演じる恋人マキオと家族になっていく小5のトモを、柿原りんか(12)が演じている。このほど日刊スポーツの取材に応じ「本格的な映画は初めてでした。トモのちょっぴり大ざっぱで、でも内面が強くて心(しん)が強いところが自分に似ていました」。心の変化を細やかにとらえた柿原の演技が、作品の泣きどころに効いている。

 8歳で舞台「ALICE~不思議の国の物語」でデビューすると、14年に同じ所属事務所の芦田愛菜(12)の主演ドラマ「マルモのおきてスペシャル」でテレビ初出演。同年の年末の帝国劇場でのミュージカル「モーツァルト!」にも出演した。井上芳雄、山崎育三郎のダブル主演で、市村正親や花總まり、平野綾らそうそうたるキャストが集まった名作では、モーツァルトの子供時代アマデ役も演じた。舞台で培った度胸と表現力が特徴だ。

 「ベルリン国際映画祭に行かせていただいて、この映画の良さを広く伝えることができて良かったです」。愛らしい笑顔と落ち着いた話し方が、ただならぬ雰囲気を醸し出している。

 ◆柿原(かきはら)りんか 2004年(平16)5月1日、奈良県生まれ。13年舞台「ALICE~不思議の国の物語」でデビュー。ミュージカル「ピーターパン」「モーツァルト!」など舞台で主に活躍。テレビは、昨年9月の特別ドラマ「がっぱ先生!」など。血液型A。