13年にミス・ワールド日本代表に輝いた美貌を持ち、昨年3月にモデルから女優に転身した田中道子(27)が、4月スタートのフジテレビ系ドラマ「貴族探偵」(月曜9時)に出演する。ドラマ出演2作目にして「月9」デビューを果たす田中が、このほど日刊スポーツのインタビューに応じ、意気込みを語った。

 嵐・相葉雅紀主演の同作で田中が演じるのは、事件現場の状況を科学的に検証する警察の鑑識役。物語の鍵を握る重要なポジションで、「日本一美しい鑑識」という役柄で熱演に挑む。「刑事ものはすごく好きなので、鑑識役はすごくうれしい。演じる役柄は、本当の自分とは少し違うタイプ。でも、自分にないものが多い役は、自分を見つめ直す機会にもなるので、楽しいですね」。

 昨年3月、「女優宣言」をして転身。同10月、所属するオスカープロモーションの先輩、米倉涼子(41)主演のテレビ朝日系「ドクターX~外科医・大門未知子~」で女優デビューした。しかし、壁にぶつかることも多かった。「演技がうまくできなくて、1人でこらえて部屋で悔し涙を流すこともあった。この1年でそういう経験をして、人の意見を聞くことも大事ですけど、そっちの方がパワーが出るなって思った」。他のドラマや映画を見て研究し、演技のレッスンでは、先生の教えも次第に分かるようになった。

 9頭身という抜群のスタイルに、美しい顔。「ドクターX」で演じた役も美人秘書役だった。女優2年目は新たなスタイルも模索する。「だらしないパジャマを着て外に出たりとか、アクションとか、そういう役もやってみたい。そこは事務所のみなさんと要相談で(笑い)」。

 女優業に楽しさも見いだしてきた。「達成感が本当に気持ちいい。モデルの時は自分のいいところしか見せなかった。でも、女優としてドラマやバラエティーに出させてもらうと、建前をつくっているようじゃ全然魅力も出ない。自分をさらけ出していいってなると“変顔”とかもやるし、自分の短所を隠したりしない方が気が楽というか」。

 世界最大規模のミスコンテスト「ミス・ワールド」で世界の美女としのぎを削り、「日本で凝り固まっていた価値観が広がった」と話す。世界を意識しながらも、「今は日本で多くのドラマなどに出演したい。目標は米倉さん。ブロードウェーに出られていたり、国内外で活躍されている。1歩でも2歩でも追いつけるように頑張っていきたいです」。【松尾幸之介】

 ◆田中道子(たなか・みちこ)1989年(平元)8月24日、静岡県生まれ。身長172センチ、13年ミス・ワールド日本代表。130カ国が参加した同年の世界大会でベスト30入り。ファッション誌「GINGER」などでモデルとして活躍、「神戸コレクション」などファッションショーも多数出演。2級建築士の資格を持ち、特技はピアノとテニス。英語も堪能。趣味スキューバダイビング、登山。