「ルパン三世」の次元大介役で知られる小林清志、「鉄腕アトム」のアトムなどを演じた清水マリ、「忍者ハットリくん」のハットリカンゾウなどで知られる堀絢子が、功労賞を受賞した。

 小林は「今日は本当に賞をいただいて、ありがとうございます。もう少し、やらせていただきたい」と、次元役、そして声優業に強い意欲を見せた。

 清水は、国産初の連続テレビアニメとして1963年(昭38)に放送が始まった「鉄腕アトム」の主人公アトムを、2003年4月まで約40年演じた。「本当にありがたいと思います。人間、80歳にもなると、こういう賞をいただくのかな…賞をいただいてうれしいけれど、ちょっと寂しい気持ちがしております。でも、小林さん、堀さんと、昔から仲が良かったグループでもらえてうれしい」と苦笑した。

 そして68年「妖怪人間ベム」で演じたベロの声で「ねぇ、ベム。僕たち、こんな華やかなところで賞をもらっていいのかな?」と、小林に呼び掛けた。主人公のベムを演じた小林が「これで最後」と言うと、会場の各所から笑いが起きた。

 堀は「ものすごいもの(賞)をいただくなんて思っていなかった。こんなに多くの方が集まっていらっしゃったことだけでも、ひっくり返りそう。ここまでコツコツやってきたことが認められたようで、とても感謝、感謝」と感激した。

 その上で「これからも、ちゃんとお勉強していきたいと思います」とキッパリ。1960年代から声優業を続け、半世紀になる堀の飽くなき姿勢に、会場が拍手に包まれた。【村上幸将】