TBSは19日、10月期の日曜劇場「陸王」(池井戸潤原作)で、司会者やエッセイストとして活躍する阿川佐和子(63)が連続テレビドラマ初のレギュラー出演を務めることを発表した。阿川は役所広司が演じる主人公・宮沢紘一が社長を務める老舗足袋業者「こはぜ屋」の縫製課リーダー・正岡あけみ役を演じる。

 正岡あけみは平均年齢60歳のこはぜ屋の縫製課を束ねる元気なおばちゃん。感情表現が豊かで、こはぜ屋のムードメーカーである。長年培ってきた縫製技術はピカイチで、新規事業「陸王」のメンバーとして参加する。阿川は「演技経験もないアガワのどこをご覧になって誰がこんなキャスティングを思いつかれたのかは謎ですが、台本を読み、現場にてせりふを発し、べテランの皆様の間で正岡あけみ像が徐々に明らかにされるにつれ、もしかして阿川佐和子の本質を見抜かれていたのではないかと思うようになりました」と手応えを感じている様子だ。

 こはぜ屋のライバルとなる大手スポーツメーカー「アトランティス」の営業部長・小原賢治役にはピエール瀧、小原の部下・佐山淳司役はお笑い芸人の小籔千豊、カリスマシューフィッター・村野尊彦役は襲名後初のテレビ出演で連続テレビドラマ初挑戦となる歌舞伎俳優・市川右團次、こはぜ屋の係長・安田利充は内村遥、こはぜ屋に出入りしている「椋鳩通運」の社員・江幡晃平は元ラグビー日本代表で現在は俳優として活動している天野義久、宮沢の妻・美枝子役には檀ふみが決定した。

◆阿川佐和子コメント

 天下の池井戸ドラマから出演の依頼を受けるとは、まさに青天のへきれき。演技経験もないアガワのどこをご覧になって誰がこんなキャスティングを思いつかれたのかは謎ですが、台本を読み、現場にてせりふを発し、べテランの皆様の間で正岡あけみ像が徐々に明らかにされるにつれ、もしかして阿川佐和子の本質を見抜かれていたのではないかと思うようになりました。こはぜ屋の作業場でヤス(安田利充)をどやしつける場面では、昔よく弟たちをどやしていた時と同じ感覚がよみがえり、自分でも驚くほどのスカッと感!いま、私はこはぜ屋や宮沢社長、そこで懸命になって闘う作業場の全員とともに、大いなる人生の苦悩と達成感を同時に味わいつつあります。頑張れあけみ! 頑張る佐和子!