フジテレビのバラエティー「めちゃ×2イケてるッ!」(土曜午後7時59分)が来年春で終了することになった。

 96年10月の放送開始から、実に21年半でピリオドを打つ。ナインティナイン、極楽とんぼ、よゐこらを中心にした土曜夜の笑いは歴史をつくってくれた。

 ちょっとびっくりしたが、実は、宮内正喜社長(73)を9月初めにインタビューした時に「替わりの企画があるのなら、終了することもありえる」と言っていたので「やはり」という感じもした。

 それよりも、担当記者として「ニュースを落とさなくてよかった」というのが本音でもある。

 フジテレビ、お笑い関係者への密着マークによるファインプレーではなく、後輩記者が、完璧な情報を仕入れてきてくれた。感謝! の一言。個人的には金一封を贈りたいところだが、管理職を差し置いての出過ぎたまねは止めておいた(笑い)。

 で、これからのテーマは後番組。めちゃイケに替わる、次世代のお笑いだ。ということで、17日に東京・池袋で行われた「元祖爆笑王にはまりに行くライブvol.7」に行ってきた。お笑い芸人たちが、放送作家の元祖爆笑王(53)と客の前でネタ見せ、公開で爆笑王からダメ出しを受けるという企画だ。

 爆笑王という男は、ビートたけしの盟友の放送作家・高田文夫センセイの弟子。そして、何よりもめちゃイケの放送作家として知られる。若い時からめちゃイケに全力投球してきただけに、番組終了を聞いてショックでボケてないか、ちょっと心配だった(笑い)。本人は「次の笑いを探さなくちゃ」と意欲的に駄目出しをしていた。めちゃイケに出演させてもらえるかもしれないと頑張ってきた芸人たちも「後番組によろしく」と張り切ってネタを見せてくれた。

 一番面白かったのはコンビのWニードロップ。プロレスと家庭問題をリンクさせたネタで、お笑い担当にして元プロレス担当の記者としては、文句なしに笑えた。細いのがヒロ・オクムラ(28)、そしてプロレスラー体形のトシ・ハシグチ(38)。ハシグチを、どっかで見たことがあると思ったら、芸人が参戦している西口プロレスの小橋太っ太だった(笑い)。しっかりとしたシチュエーションの笑いは最高。問題は他のネタだが、爆笑王からも高い評価を得ていた。

 そして、シュールな笑いで、心をわしづかみにしてくれたのがピン芸人のボーカル。金髪イケメン風なのだが、開演前に顔を合わせた所属の大阪のスパンキープロダクション田中社長が「今日は下ネタを連れてきました」と自信満々に笑っただけの頃はある。どうも、記者の“笑いの性癖”がばれているらしい(笑い)。ネタは上司と部下がトイレの小用で隣り合って、張り合う…みたいな感じなのだが、イケメンがシュールに演じるところが面白い。万馬券を買うつもりで“再来年のR-1王者候補”と言っておこう。

 あとは三浦マイルド、チャンス大城、そしてマリリンジョイ、エル・カブキが面白かった。次世代の人も、そうでない人も、新しい笑いを見せてくれた。