テレビ朝日系「ラストアイドル」(土曜深夜0時5分)のオーディションバトルに勝利し、結成された女性アイドル7人組ラストアイドルが、14日のバレンタインデーに東京・台場のZepp TOKYOで行った初コンサートのことや、プロデューサー小室哲哉への思いを、日刊スポーツに独占インタビューで明かした。

 長月翠(17) バレンタインデーにライブができたのは、そもそもいつも支えてくれているファンのおかげですし、私たちからのプレゼントの気持ちを届けられたかと思います。初コンサートにふさわしい日にやれました。何年たっても、忘れない記念日ですよね。

 吉崎綾(21) 私たちは女性アイドルなので、愛を返せる日にワンマンライブができて素直にうれしかったです。たったの3日間のリハーサルで、5曲のダンスの振り入れをしながら、休憩中にはお客さんへの100枚の直筆メッセージも書いて。本当に大変で、記憶に残る3日間だったよね。

 長月 うん、私は居残りで書いたもん。絶対忘れられない(笑い)。

 阿部菜々実(15) いきなりワンマンライブから憧れのステージだったZepp TOKYOで幸せでした。去年のTIFで立たせてもらってから、大好きだった場所でした。

 古賀哉子(20) 初めてのライブだったので、その本格的なリハーサルも初めて。準備も含めて、あらためてその大変さを知って「アイドルの方って、みんなすごいな~」って思いました。

 長月 私たちもアイドルだよ~(笑い)。

 吉崎 私たち「ラストアイドル」だけでは、まだ楽曲も少なくて、本当ならフルライブはできません。(4つの)セカンドユニットさんたちの存在あってこそ、2時間やれた。これぞラストアイドルファミリーというライブになりました。

 安田 私は、曲の歌詞と振りを一緒に覚えなきゃいけないことに混乱しました。前からやっていた曲、たとえば「バンドワゴン」とかだとしても、ライブ会場のステージに合わせて立ち位置を広げたり、そういうこと1つ1つが初体験で大変でした。

 古賀 菜々は、ダンスが上手だし、振り覚えも早いよね。

 吉崎 本当! 振り付けの先生が1回教えるだけで、完璧に覚えちゃう。

 阿部 いやいや…。

 長月 でも、たまに間違えると、1人で笑ってるんですよ(笑い)。それが愛くるしいんです。私たちは、しょっちゅう間違えてて、ひたすら焦ってるのに。

 吉崎 これぞセンターってぐらい、覚えが早い! セカンドユニットの全25人を見渡しても抜群。全員で教えてもらったTRFさんの「寒い夜だから」と「バレンタイン・キッス」とかでも、飛び抜けてて。先生が教えるところがない。

 阿部 自分ではよく分からないんですけど、3歳から今までずっとダンスを覚えることをやってきてたので、慣れ?かもしれません。

 ところで、テレビ番組の方では、4月18日発売予定のセカンドシングルの表題曲をかけて、ラストアイドルと、セカンドユニットの「Good Tears」(織田哲郎)、「シュークリームロケッツ」(秋元康)、「Someday Somewhere」(指原莉乃)、「Love Cocchi」(つんく♂)が、総当たりのパフォーマンスバトルを開催中だ。

 鈴木遥夏(14) こういうコンサートではファミリーだけど、番組ではライバルとして見ないと本気で戦えないので、そこは切り替えるようにしています。

 古賀 ラストアイドルファミリーは仲間ですけど、戦うときだけは、ちゃんと戦うライバルです。

 大石夏摘(13) ファミリーで全5グループあるんですけど、最高の仲間であり最強のライバルで、そこのメリハリは皆、できています。私はシュークリームロケッツと特に仲がいいです。

 5グループを、秋元康、織田哲郎、つんく♂、指原莉乃、そして小室哲哉がそれぞれプロデュースしている。ラストアイドルは、昨年末に引退を表明した、話題の小室だ。今回授かっている曲「風よ吹け!」が、小室の最後の作品になるかもしれない。少なくとも、数々の超一流アーティストを世に送り出してきた小室が、最後にプロデュースするアーティストとなる。

 長月 やっぱり重みも相当あって、もしかしたら最後かもしれないっていう引退を決めた時に作っていただいた曲です。でも、小室さんは、私たちを最後の最後まで見てくださるというのは本当にうれしいことです。この「風よ吹け!」が表題曲を取るにしろ、取れないにしろ、私たちは「小室さん、私たちはちゃんとやってるよ」っていえるようでありたいです。

 古賀 小室さんは私たちの個性を尊重してくれて、1人1人の意見をすごく取り入れてくれたんです。対決をしているのだけれど、楽しく歌える曲になっています。

 小室ミュージック全盛期の90年代は、メンバーはまだ生まれてもいなかった子だらけ。小室のヒット曲は知っているのか?

 吉崎 正直、オンタイムではないんです。でも、ずっと受け継がれていますよね。

 長月 TRFさんの曲とかは、どんなテレビでもドラマでも使われていますよね。

 安田愛里(18) 今夜のライブでも歌ったんですけど、篠原涼子さんの「恋しさと せつなさと 心強さと」は、お父さんがCDが持っていて、私もずっと口ずさんでいました。そのぐらい、ほとんど知っている曲が多いです。

 長月 でも、私は、渡辺美里さんの「My Revolution」が小室さんの曲だったって、最近まで知らなかった。私たちのプロデューサーが小室さんって決まった日に、お母さんから「『My Revolution』の人だよね」って言われて、「えっ?」ってびっくりしました。

 吉崎 正直言うと、小室さんにお会いさせていただいても、実感が湧かないんです。私たちが生まれる前から名曲を作られていて、今の世代にも歌い継がれている曲をたくさん生み出された、手の届かない存在の方が目の前にいる! ってことに、全く実感が湧かないんです。ただ、小室さんのオーラがすごかったことと、何て優しい目で見てくれているんだろうってことに感激でした。もう、何もかもを分かっているかのような目で、私たちを受け止めてくれている感じ。「焦らなくて大丈夫だからね」って言ってくださって。

 長月 うんうん、信じられないくらいに優しすぎて、「この人が本当の小室さんなの?」って疑っちゃうくらいで。親戚かなってぐらい優しいんですよ!

 -では、その親戚のおじさんに響くような歌を、これからも歌っていくってことですね?

 長月 ひどーい! 記者さん、サイテー。私、おじさんとは言ってませんよ(プンプン)

 一同 (爆笑)

 -すみません(笑い)。とにかく、小室さんの曲は名曲ぞろいですが、この「風よ吹け!」も、小室さんの作曲家としての晩年の名曲と言われるように、いつまでも歌い継がれるように、曲の価値を高めていって下さい

 古賀 はい。特に小室さんの引退を聞いてから、何としても私たちが勝って表題曲にしたいって、気持ちがより高まっているんです。

 -ぜひ、頑張って下さい。いや~、長月さんのまなざしが、ライブMC時の観客席にいた吉田豪審査員へ向けたのと同じで、ちょっと鋭かったです(笑い)

 一同 (爆笑)

 吉崎 ぜひ、長月が「サイテー」って言って目つきが怖かったってところ、載せて下さい(笑い)。

 長月 も~う、私はよく誇張されて、誤解されがちなんですから~。だからダメですよ~ハート(ニッコリ)