嵐の松本潤(34)主演のTBS系日曜劇場「99.9刑事専門弁護士 SEASON2」(日曜午後9時)が18日に最終回(2時間スペシャル)を迎える。ニッカンスポーツコムでは、16日から3日間連続で放送された各話を振り返る。第1回は1~3話を紹介する。(かっこ内の%は視聴率)

 

 ◆1話(1月14日放送、15・1%)

 斑目法律事務所の刑事事件専門の弁護士・深山大翔(松本)は、99.9%有罪とみなされた案件でも0.1%の真実を納得するまでとことん追及する。その妥協なく型破りな姿勢に、刑事事件ルーム室長が相次いで辞める事態に陥っていた。斑目春彦室長(岸部一徳)は、民事事件ルームに戻った佐田篤弘(香川照之)に民事と刑事の掛け持ちを命じた。

 その中、沢村ファイナンスの社長が殺害され、容疑者として逮捕・起訴された鈴木二郎の娘・加代が依頼に訪れる。付き添いする親友の尾崎舞子(木村文乃)は、1年前に裁判官を辞め、司法の世界から身を引いていた。舞子は事件記録から有罪と判断し、罪を早期に認めさせ情状酌量を求めて減刑を狙うよう提案したが、鈴木は無実を訴えた。

 舞子は、無実を証明するため、真実を追う深山のやり方に反発し、他の弁護士事務所に話を持っていくと言うが、逆に佐田が弁護士として契約しないかと持ちかけ、この件だけの特別契約の形で斑目法律事務所入りが決まり、深山と舞子はコンビを組むことになる。

 深山は現場での再現実験を繰り返す中、検察官が証拠として提出した事件当日の20時10分に佐藤が部下の伊藤亜紀(新妻聖子)に依頼されて撮ったとされる写真の、背後に写ったホヤぼーやの写った角度が、鈴木が撮ったにしては角度がおかしいことに気付く。さらに写真に写った男性が撮影した動画に入った噴水の音が、佐藤の部下の阿部充(長塚圭史)が得意先にかけた電話の背後にも流れていた上、この音のリズムは20時から15分間だけのものだと指摘。阿部は伊藤と交際関係にあり、写真も阿部が撮ったとも指摘した上で、鈴木が20過ぎに会社を出て行くのを見たとした阿部の証言の矛盾を突き、沢村を殺した犯人は阿部だと断言。鈴木は無罪となった。

 

 ◆2話(1月21日放送、18・0%)

 深山は、父大介(首藤康之)が無実を訴えたまま獄中死した26年前の殺人事件の被害者・鏑木美里(織田梨沙)の妹美由紀(野々すみ花)から電話で「返したいものがある」と言われ、金沢に向かった。そこで事件の遺留品という金魚のお守りを渡された。

 深山は斑目所長に「絶対に父のものではありません。僕には見覚えがないです。現場に別の人間がいたという新たな証拠です」と語り、現場に第三者がいた可能性の追及に動く。そして以前、事件で対決し、金沢地方検察庁に人事異動で赴任していた検察官・丸川貴久(青木崇高)に協力を仰ぐ。舞子とパラリーガル明石達也(片桐仁)も駆け付ける。丸川は過去を調べ、お守りが美里のかばんの近くにあったが、雨が降って出来た水たまりの中にあったため指紋もなく、誰のものか確認もされないまま遺族に返されたと明かした。

 舞子は美由紀から、美里が事件の数カ月前から誰かに付きまとわれていたと言っていたこと、家に無言電話がきていたことを聞く。ただ、無言電話については警察に伝えたというが裁判記録に載っていなかった。

 深山と舞子は当時、捜査した警察官・三宅宏之(小倉一郎)と対面。お守りを見せると三宅は狼狽し、謝罪した。その後、丸川から第一発見者が三宅と後輩の警察官小倉(薬丸翔)だったと情報が入る。またお守りは、信州の西塞山の山頂にある神社に売られていた恋愛成就のお守りで、小倉の名前が西塞山の入山記録にあったのを見つける。

 深山が再び三宅を追及すると、三宅は小倉が美里に好意を持っていたこと、小倉が遺体を発見した際、現場にあった傘を素手で触ったこと、傘には小倉の指紋が2カ所あったことを明かす。さらに大介が起訴された後、小倉を疑い、事件の担当検事だった大友修一(奥田瑛二)に報告したものの、判断は裁判官に委ねるよう言われ結果、裁判はそのまま進み、真相がもみ消されたことも証言した。

 深山は過去、裁判で何度も渡り合った宿敵の大友に、調べた事実の一切をぶちまける。大友は最後まで何も認めなかったが、検事正を辞する。また美由紀は真相を知り深山に謝罪する。

 

 ◆3話(1月28日放送、16・2%)

 人気ロック歌手のジョーカー茅ヶ崎(宇崎竜童)が、ジャーナリスト安田(伊藤高史)の殺人容疑と、事件の目撃者・石川敦子(安達祐実)の殺人未遂容疑で逮捕される。茅ヶ崎の顧問弁護士の佐田は、何かを隠している模様で接見に向かおうとする深山を必死で止め舞子を担当に任命する。

 ところが事件を追う中で、茅ヶ崎が賭博行為のネタをつかんだ安田からゆすられていたこと、その事実を佐田の指示で警察に言わずに内緒にしていた揚げ句、最終的に警察にバレて「茅ヶ崎には安田を殺害する動機があったため故意に隠蔽していた」とされてしまった。さらに石川が頭部を殴打された際の凶器とされるモアイの写真立てからは、茅ヶ崎の指紋が検出されたという絶体絶命の状況。佐田が策を講じたせいで、逆に茅ヶ崎がピンチに立たされてしまったことで深山たちは佐田を責める。

 事件の担当裁判官は舞子の裁判官時代の先輩・山内(松尾諭)だった。舞子は、かつての上司で山内の上長の東京地裁所長代行・川上憲一郎(笑福亭鶴瓶)から「お互いの立場で、対等にガンガンやり合えばいい」と激励される。

 石川は事件当日、激しい雨が降る中、茅ヶ崎の顔を目撃したと言いながら、茅ヶ崎が髪を下ろしていたことや服装などは全く記憶になく、その証言は曖昧だった。深山は後日、当時と同じように雨が降っている日に現場で検証実験を行ったものの、石川は付近の幼稚園の名前を誤って言うなどした。その映像を裁判で流し、石川の目が見えていなかったことを指摘。

 また凶器のモアイの写真立てを石川に見せ、それが恋人・村野正義(永岡卓也)のものであったと分かった石川が法廷で、自分がウソをついており茅ヶ崎は犯人ではないと証言。安田を殺した真犯人は、インサイダー取引の情報を握られ、脅されていた村野で、同じく安田に脅されていた茅ヶ崎に罪をなすり付けようとしていたと発覚した。