ビートたけし(71)が退社、独立したオフィス北野の森昌行社長(65)が9日、たけし軍団との対立について報道各社にファクスで、沈静化を図るとともに、たけし軍団と事務所の新体制構築に向けた話し合いをすると報告した。経営方針に不信感 を持ったたけしが独立に至ったことも謝罪した。森社長は引き続き、代表取締役を務める。

 今月1日、たけし軍団が森社長の経営手法やマネジメントに対する不満を声明文の形で発表し、森社長も週刊誌誌上で反論してきた騒動。森社長はファクスで「沈静化、収拾を図り、私が引き続き代表取締役として、またたけし軍団が協力して今後のオフィス北野の新体制構築に向けての話し合いを始めることで合意した」と報告した。

 5日に軍団のガダルカナル・タカ(61)から電話があり、騒動のエスカレートは望んでいないことや、たけしに迷惑をかけたくないという話があったという。森社長側からも、社長自身や従業員へのネガティブキャンペーンをしないことや、会社の経営状況を外部に漏らさないことを確認し、事態収拾の話し合いを行ったとした。今後の話し合いについてはノーコメントとしているが、森社長は「冷静な話し合いで解決する」との条件を出している。

 これまで軍団は声明文や、個々が応じた取材の中で、森社長が経営ミスを認めた上でたけしに謝罪をしてほしいと要望していた。森社長は「私の経営方針がたけしさんの理解を得られぬまま、生じた不信感の数々によってたけしさんが独立された事実を振り返り、組織運営の責任者、代表取締役としてたけしさんに謝罪する」と記している。

 ファクス送付後、取材に応じた森社長は「会社を軌道に乗せ、通常業務に戻すことが先決。会社を新規に、更地に戻して組み立てる作業をする中で騒動が起こった。これからやらなきゃいけないことが山ほどある」と話した。給与体系見直しのため、いったんは従業員に退社してもらい、再雇用を進めていく。たけしに会う予定は当面のところないとし、書面をもっての謝罪だとした。

 収束に向けて動きだすが、温度差もある。タカは同日、フジテレビ系「バイキング」に生出演し「我々が望む方向で受け入れてくれるのであれば、ここはのみましょう、と(いうことになった)」と話した。司会者に「100%クリアになってない?」と聞かれると「これから、なんです」と強調した。

 森社長は「最大限努力はするが、ダメになればそうなるんでしょうし」と、代表取締役の退任、解任の可能性もあるとした。

<たけし独立騒動>

 ▼3月14日 たけしがオフィス北野を退社、独立が判明。タカはたけし軍団の事務所残留を表明。

 ▼同17日 たけしがTBS系「ニュースキャスター」で初コメント。

 ▼4月1日 軍団メンバーが森社長の経営を批判する声明文を発表。

 ▼同5日 「週刊新潮」で森社長が反論。

 ▼同6日 タカが「ミヤネ屋」で早期解決を示唆。

 ▼同7日 たけしが「ニュースキャスター」で週明け収束を語る。