藤山扇治郎(31)北翔海莉(37)が24日、東京・新橋演舞場公演「蘭~緒方洪庵 浪華の事件帳~」(5月16~20日)の主人公緒方洪庵が眠る東京・向丘の高林寺で墓参りを行った。

 緒方洪庵は幕末の蘭方医として活躍し、福沢諭吉ら多くの門下生を育てた。若き日の洪庵を演じる藤山は「真っ直ぐで、人を思い、人のため、世のために生きた姿をしっかりと演じたい」と言えば、舞楽の楽人ながら大阪の町を守る左近役の北翔は「世の中の人の命を守るという思いを、自分の体を通して、見る方に伝えたい」。

 昨年2月から乳がんのため活動休止していた藤山の伯母藤山直美(59)が10月の舞台「おもろい女」から復帰するが、藤山は「復帰の発表後に『おめでとう』とメールしたら、『こんだけ休んだら、ニートみたいやわ』と返信があった。パワーは普通の人以上にあるけれど、復帰に時間もかかったので、うれしいです」、直美とは宝塚時代から交流のある北翔も「責任感は半端じゃないので、命がけで舞台をすると思う。大暴れして欲しい」と話した。

 演出は錦織一清で、藤山、北翔はそれぞれ1曲を歌う予定。舞台で歌うのは初めての藤山は「歌うことになるとは思わなかった。明るいロック調の曲で、とにかく元気になる曲です」。