朝日放送グループの夏の社長会見が10日、大阪市内で行われた。

 朝日放送テレビの山本晋也社長(61)は、実際に起きた女子中学生の誘拐事件をモデルにしているなどとネット上で批判があり、テレビ朝日が7月からの放送を取りやめた朝日放送テレビ制作の連続ドラマ「幸色のワンルーム」(日曜午後11時35分、関西ローカル)について「企画の段階から批判があることは分かっていた。当社として番組を制作するかどうかの議論はあった。中身の精査、当社の基準などを含めて放送を決めた」と説明した。

 テレビ朝日は「総合的判断」を理由に放送中止を決めたが、山本社長は「あくまでも番組販売。テレビ朝日さんは番組を購入する立場ですので、テレビ朝日さんの判断です。とくにコメントする立場ではない」とした。

 8日スタートの第1話は関西地区では4%を記録(ビデオリサーチ調べ)。深夜枠では高視聴率だった。第1話をみたという山本社長は「いまの時代の世の中にある問題点がつまっている。このドラマは放送すべきだと思っています」と話した。

 第1話放送後も同局には視聴者から「よかった」など、批判も含めてさまざまな意見が寄せられているという。

 原作は「はくり」さんによる同名漫画で、中学2年の少女が、声を掛けてきた男と一緒に暮らす物語を描く。