吉本新喜劇座長の小籔千豊(45)が主宰する音楽と笑いを融合させたフェス「KOYABU SONIC 2018」(17日まで)が15日、大阪市住之江区のインテックス大阪で開幕した。

午前のステージには、出演者発表会見で小籔が「青田買いです」と期待をかけた高校1年生のシンガー・ソングライター、崎山蒼志(16)が登場。ネット配信の音楽番組で、素朴な風貌に、強烈な世界観というギャップで話題に火が付いた崎山は、ブレークのきっかけとなった楽曲「五月雨」などを歌い上げた。

ステージ後には、小籔と一緒に囲み取材にも参加。その崎山に小籔は「売れたいという野心がほぼ無いというか、(音楽を)やりたいからやってたら、周りの大人が騒いだだけで。人柄も良さそうで、いきっていなかった」。素直な姿に感心し、オファーを出したと話した。

先月、出演したサマーソニックでは、フードコートの無料ステージだったという崎山は「大勢の方々の前でできて良かった。小籔さんに呼んでもらって、今日は本当にうれしいです」と初の大型ステージに感激しきりだった。

慣れない大舞台の環境に、質疑応答では緊張から声が小さくなる崎山を、小籔はコメントを復唱したり、報道陣のレコーダーを拾い集めて近づけるなど気遣い。「親戚のおっさんのような心境」で見守っていたというように、年齢がふたまわり以上も離れた崎山に、小籔は「学校もありながらなら、ライブもあまりできないと思う。(今回の出演を)1つの経験というか、(音楽活動の)栄養にしてもらえたら」と優しく言葉をかけていた。