「噺家生活15周年記念 月亭方正独演会」が10日、大阪・なんばグランド花月(NGK)で行われた。

月亭方正(56)は40歳だった08年、月亭八方(76)に入門。タレント山崎邦正から上方落語家として生まれ変わった。この日はともに大ネタ「井戸の茶碗」「妾馬」を熱演。額に汗を浮かべながら、表情をさまざまに変え、客席の笑いを誘った。

「ほんまは17年目に入るんですけど、15周年とした方が切りがええということでそうさせてもらいました」

師匠の八方については「八方師匠は怒ったことがない、ええ人です。『可朝を継げ』といきなり言われて『いやです』とお断りした際も怒られることはなかった」と、エピソードを明かした。

月亭可朝さん(故人)は八方の師匠で、方正の大師匠にあたる。

入門のきっかけをつくった八方の長男で落語家、月亭八光(47)は「初天神」を、八方は「応挙の幽霊」を披露し、一門で記念公演に花を添えた。

これまで古典落語に取り組んできた方正だが、秋からは創作落語にも挑戦するという。