俳優織田裕二(50)主演のフジテレビ系連続ドラマ「SUITS/スーツ」(月曜午後9時)の17日放送の最終回の視聴率が、10・8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが18日、分かった。前週の10・4%より0・4ポイントのアップとなった。

初回からの視聴率は14・2、11・1、10・3、8・9、11・8、9・5、9・8、10・5、9・9、10・4%だった。

織田が演じたのは、勝利のためなら手段を選ばないスーパーエリート弁護士・甲斐正午。相棒のニセ弁護士・鈴木大輔をHey!Say!JUMP中島裕翔(25)、弁護士事務所「幸村・上杉法律事務所」のボスの幸村チカを「東京ラブストーリー」以来27年ぶりの共演の鈴木保奈美(52)が演じた。

織田は「面白い経験だなと思ったのは、皆さん真面目に原作ドラマを見て勉強していらっしゃるんですよね。見ていない人がいても当然なのですが、レギュラーメンバーの皆さんは本当に真面目で。皆さん、真面目すぎて逆に心配になったほどです(笑い)」。主演俳優としての姿勢について「かなり、ざっくりと言いますか、相当、大ざっぱでしたよ(笑い)。ただ、いつも作品の方向性や訴えたいテーマについては、最初にスタッフさんと話し合います。目指す方向性が同じであれば、表現の仕方や見せ方はそれぞれ違っても作品としてうまくいくので。アメリカを目指すのと、アフリカを目指すのでは、一字違いですが大きく違いますから」と笑った。続編制作については「出演者の僕らがどうこうと言うより、見てくださった方々の声で決まるのではないでしょうか。そういう声をたくさんいただいて、もし続編が決まるようであれば、また原作をしっかりと見直さなければならないですね(笑い)。原作もシーズン2以降、加速度的に面白くなっていくので、それをやらないのはもったいないと思っています」と話している。

最終回で、甲斐(織田)は、最高検察庁の検事・沢田仁志(市川海老蔵)から提供された資料で、自らが検事時代に担当した殺人事件が冤罪(えんざい)だったことを知る。上司だった柳慎次(國村隼)が重要な証拠を隠蔽(いんぺい)していたのだ。

13年前、世田谷で名門私立高校に通う女子高生が惨殺された。強姦(ごうかん)目的の殺人として逮捕されたのは、前科がある無職の男・栗林紡(淵上泰史)だったが、本来検証されるべき新証拠が柳によって甲斐の目に触れないところに置かれていた。甲斐は栗林の再審請求をすることを決意する。

自ら起訴した事件を、自らが再審請求、弁護する前代未聞の事態に法曹界は騒然となる。この件で甲斐が検察を敵に回すことになると、沢田が忠告しにくる。再審を諦めることを迫り、もし甲斐が言うことを聞かなかった場合は「検察は本気で甲斐をつぶしにかかる」とはっきりと脅される。警察の邪魔も度々入り、窮地に陥る。

四面楚歌(そか)の中、甲斐は、大輔(中島裕翔)と共に再審請求に向けて苦闘する。甲斐はもしこの再審請求が失敗すれば弁護士をやめる覚悟で、また大輔は無資格であることがチカ(鈴木保奈美)にバレたため最後の案件であるという覚悟で、共に臨んだ。