女優安藤サクラ(32)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「まんぷく」(午前8時)の8日に放送された第108話の平均視聴率が21・9%、9日放送の第109話が21・3%、11日放送の第110話が19・3%(ともに関東地区)だったことが12日、ビデオリサーチの調べで分かった。最高視聴率は初回の23・8%。

同ドラマは、インスタントラーメンを開発した日清食品創業者の安藤百福(ももふく)仁子(まさこ)夫妻をモデルに、戦前から高度経済成長時代の大阪で懸命に生き抜く夫婦の苦労と成功の「敗者復活の物語」が描かれる。

脚本は大河ドラマ「龍馬伝」や、ヒットドラマの「HERO」「ガリレオ」などを手がけた福田靖氏(55)、チーフ・プロデューサーは、福田氏と「龍馬伝」でもともに仕事をした真鍋斎氏(50)が担当する。

また全編ナレーションを女優芦田愛菜(14)が務め、DREAMS COME TRUEが朝ドラで初めて2度目(1992年放送の「ひらり」の「晴れたらいいね」以来で26年ぶり)の主題歌を担当する。

あらすじは、萬平(長谷川博己)と福子(安藤サクラ)は蒸して作ったラーメンを試食したが思うような出来にはならなかった。今度は麺のスープエキスに漬けると水分量が多くなることから、福子の助言からジョウロで掛けてみることを試した。しかし、今まで食べた中ではおいしかったが麺が元に戻っていなかったので、萬平はまたはなから考え直すことを決めた。

そんな時、タカ(岸井ゆきの)の妹吉乃(深川麻衣)に一目ぼれしたことを神部(瀬戸康史)に告白した岡幸助(中尾明慶)と森本元(毎熊克哉)が、勝負することを誓った。

一方、麺を作る所まではよかったが、それ以降の製造方法が間違っていることが分かり、今度は高野豆腐の製造方法を参考にして麺を作ることにした。麺を冷凍し乾燥させることを繰り返した。出来上がると、映画を見る約束をしていた吉乃や岡、森本らも加わり試食。やはりチキンスープの味はするが、麺は元には戻らずおいしくなかった。そんな時、夕食の支度で天ぷらを作っていた福子を見て、萬平は「コレだ。天ぷらだ」と言って研究所に駆け込んだ。

早速、蒸した麺にスープエキスをかけて油で揚げると、麺に含まれた水分が油の熱で蒸発し、お菓子みたいにカリカリした麺が出来上がった。そしてお湯をかけてみると柔らかく元に戻り、試食すると福子が「おいしい」と連呼するほどの味になっていた。子供らも試食するとそのおいしさに大喜びした。しかし完成したラーメンだったが萬平は、「なぜ油で揚げて出来たのか」と冷静に考えていた。そこで以前にダネイホン作りでお世話になった近江谷先生に連絡し、麺の出来を見てもらった。すると「多孔質化している。揚げた事で麺の中に空洞ができ、そこにお湯をかけて高野豆腐みたいに元に戻った」との説明を受けた。福子は即席ラーメンが完成したと喜んだが、完璧主義の萬平が「これからだ」と言ったことで、福子は生活費が底をつきそうないま、まだ続くお金のことで頭を悩ませた、という内容だった。