劇団四季ミュージカル「キャッツ」が12日、東京・大井町のキャッツ・シアターで、日本での上演回数1万回を達成し、特別カーテンコールが行われた。初演から35年4カ月をかけ、大台に乗せた。

カーテンコールでマンカストラップ役の加藤迪(すすむ)が、涙で声を詰まらせながら「創立者である浅利慶太さんをはじめとする諸先輩方が劇団の運命をかけて挑んだ『キャッツ』。1983年11月11日、東京・西新宿で産声を上げました。舞台への祈りを絶やさず、熱い思いを受け継ぎながら、本日、ついにここ大井町で、日本通算1万回を達成いたしました」とあいさつ。さらに「これからもお客さまと『キャッツ』の歴史の1ページをつくっていきたいと思います」と力強く話した。

猫たちがオブジェを運び出し「10000」の数字が現れると、大きな拍手が起こり、この日の特別カーテンコールは15分以上も続いた。

「キャッツ」は都会のごみ捨て場に集まった24匹の猫の物語。81年にロンドンで初演、日本は四季が83年から1年間のロングランを成功させ、その後も公演を重ねてきた。今年4月には観客動員1000万人と突破する見込み。国内ミュージカルの上演回数は「ライオンキング」に次いで2番目に多い。