三代目J SOUL BROTHERSが今月10日、都内で新シングル「Yes we are」のミュージックビデオ(MV)解禁イベントを行った。

一般的にCD発売前に楽曲のパフォーマンスなど、イベントが行われることは珍しくないが、MVを同時に見るという試みは、とても斬新だった。

メンバーが登場した“メイン会場”は映画館だったが、会場のファンやメンバーも、それ以外のファンと同じようにAbema TV、facebook、グノシー、インスタグラム、LINE LIVE、ニコ生、Twitter、微博(Weibo)、YouTubeや、LDH TVなど11のサービスを利用して、スマートフォンを通じて鑑賞した。

デバイスによって時差も生じ、会場内に「シャカシャカ」とおのおので再生する音が響いた。メンバーもファンの反応が気になる様子だったが、思い思いに楽しむファンの邪魔をしないようにと、そーっと見守る空間が、少し“シュール”でもあった。

現在ではMVと呼ばれ、シングルやアルバムにDVDが付属するケースが主流だが、かつてはプロモーションビデオなどと呼ばれ、主にはテレビや広告などで使うための映像作品だったと記憶している。形は変われど、曲の世界観を表現する作品として、各アーティストがこだわりを持って製作しているが、この日のように、直接ファンと共有し、意図を伝える機会は珍しい。

リーダーの小林直己(34)は「初めての形でしたが、いつも新曲を発売する時に、思いは持っていても直接届けられる場がなかったので、こういう場を作らせていただきました」と説明したが、確かにこの日のようにメディアも呼び込み、同時に共有するのは、お互いにとってもWIN-WINでもあると感じた。【大友陽平】