今春、宝塚歌劇団に入団した105期生が10日、兵庫県宝塚市内の同劇団稽古場で、初舞台で披露するラインダンスを公開した。

この日は105期生40人うち、体調不良2人をのぞく38人が参加。3月1日の宝塚音楽学校卒業後、約1カ月稽古を重ね、初舞台作「オーシャンズ11」に主演する宙組トップ真風涼帆ら、先輩の前で初披露した。

今年のラインダンスは「オーシャンズ11」演出の小池修一郎氏が担当し、振付は劇団OGの振付家、御織ゆみ乃氏が受け持った。

内外から注目を集めた稀惺(きしょう)かずとらがおり、自由で元気が魅力の105期生。小池氏は「粒ぞろい。突出した個性というより、まとまる力がある」と印象を話した。

使用楽曲は劇中曲の「JUMP!」「NEVER GIVE UP」。ロケットまでの振付に、バック転が入るなど、105期生の個性を存分にアピールするはじけた踊りになった。

振付の御織氏は「この初舞台生(のラインダンス)を見て、ネバー・ギブ・アップ、あきらめちゃいけないという精神が伝われば」と説明した。

稽古後は、首席の娘役、音彩唯(ねいろ・ゆい)ら成績上位4人が取材に応じ、音彩は「(1カ月の)稽古は楽しかった。たくさんの方にメッセージが伝わるよう、毎回、気持ちを新たに臨みたい」。

男役の美空真瑠(みそら・まる)は「ネバー・ギブ・アップは、初舞台に向かう私たちの決意です」と力強く語った。

105期生40人は、4月19日に兵庫・宝塚大劇場で開幕する宙組公演「オーシャンズ11」で初舞台を踏む予定。平成最後の初舞台生となり、音彩は「私たち105期生は平成最後でも、令和元年の初舞台生でもあり、お客様の印象に残る初舞台生になりたいです」と話していた。