脳科学者の茂木健一郎氏(56)が、銭湯絵師見習いでモデルとしても活動する勝海麻衣の盗作騒動をめぐり、「世間の方にもかなり責任というか問題があると思う」と私見を述べた。

茂木氏は27日、ツイッターを更新。勝海がネット上などで指摘されていた盗作を認め、謝罪した騒動に言及した。

勝海が“美人銭湯絵師”などと持ち上げられていたことに、「『若くて美人の』銭湯絵師見習いが世の中で『売れる』というのは、ご本人の意図もあるけれども、世間の方にもかなり責任というか問題があると思う。つまり世の中は自分が求めているものをつくりだそうとする。ときには、存在しないのならば無理やり存在させようとさえする」と指摘。「東京オリンピックをひかえ、『クールジャパン』的な文脈のなにかが求められていて、しかも世間は『若い美人』を評価するという思い込みがあって、『大人たち』の思惑も絡み合って、『若い美人の銭湯絵師見習い』をつくり出す過程で無理や齟齬(そご)がうまれたというケースのように私には思える」とした。

銭湯の絵の文化については「すばらしいものだと思うし、これからもますます発展していってほしいと思う」とした上で、「そのときに、地道だが地味な職人さんたちの世界に焦点を当てるのではなく、『若くて美人の銭湯絵師見習い』に焦点を当てるのは世間の欲望やそれを読む『大人たち』の思惑の貧しさだろう」と私見を述べた。