女優芦田愛菜(14)が9日、都内で行われたアニメ映画「海獣の子供」(渡辺歩監督、6月7日公開)の完成報告会見に出席した。

同作は、14歳の主人公の少女・琉花とジュゴンに育てられた兄弟の夏の日の出会いが描かれており、琉花の声を担当した芦田は「映像がとてもきれい。水の表現がきれいでダイナミック。水がまるで生きているみたいでした」と話した。

物語のラスト30分を振り返って「いろいろ考えさせられました」。田中泯(74)が声を担当した海洋学者ジムのセリフに感銘を受けた。「『人間は言葉にしないと、思っていることの半分も伝えられない』。その言葉が好き、印象的でした。そして、この世の中には、言葉で表現できないこともある。その時、感じたまま心に留めておくのが大切なのかなと思った」と振り返った。

若き天才海洋学者アングラードの声を担当する森崎ウィン(28)は、作品の感想を「正直、最初に浮かんだのは、きれいな『?』。28年間生きてきて、こんなに考えさせられたことがあったんだろうかと思った。でも、押しつける感じはなく想像する自由があった」と話した。

主題歌「海の幽霊」を米津玄師(28)が担当。芦田は「米津さんの曲をよく聴いています。曲もですが、歌詞が好きです」。渡辺歩監督(52)は「全体の音楽プランは久石譲さんですが、最終的にそれを総括できる人。原作の(五十嵐大介)先生とおつきあいがあるので、非常に親和性が高いのでお願いしました。最後まで、観客を立たせない主題歌を作ってくれた」と話した。