俳優松坂桃李(30)主演のフジテレビ系連続ドラマ「パーフェクトワールド」(火曜午後9時)の第9話が、18日に放送される。

建築士の鮎川樹(松坂)は、大学生の時に事故に遭って脊髄を損傷して、下半身が不随になる。「恋愛も、好きだったバスケットボールも、もうしない」と、心に固く決めていた。そんなある日、高校時代の同級生・川奈つぐみ(山本美月=27)と再会。閉ざされていた樹の心が、少しずつ開かれていく。原作は、女性コミック誌「Kiss」(講談社)に連載中の有賀リエ氏作の同名コミック。累計部数は170万部を超えている。

樹の母親の文乃を演じる麻生祐未(55)は「パーフェクト」について「私の中では、1日1回笑えたりしていたら『パーフェクト日だな』って、つくづく思いますね。毎日本当に忙しくて流されているんですけど、ふとした時にガラスとか鏡に映った自分の顔を見た時に、口角が下がってさみしい顔をしていることもあるんです。なので、声を出しておなかから笑うことが出来たらベストでしょうけど、『かわいいな』『ほほえましいな』とか、うれしくなることが1日1回でもあると、パーフェクトな1日だなと思います」と話している。

第9話では、樹(松坂)とつぐみ(山本)は別れて、それぞれの道を歩んでいた。樹は葵(中村ゆり)を、つぐみは洋貴(瀬戸康史)をパートナーとして、新しい恋を育もうとしていた。だが、地震で資材の下敷きになり身動きが取れなくなって死を覚悟した樹を、つぐみが救出したことで、再び大きく変わる。つぐみに再会できた喜びをかみしめた樹は、翌日、東京から駆けつけた洋貴や葵の姿に、もう後戻りは許されないのだと思い知らされる。

樹は、つぐみとの関係を断つために、高木圭吾(山中崇)と楓(紺野まひる)夫妻のマイホームの一件は、同僚の沢田(池岡亮介)に引き継ぐことにする。しかし、地震を機に、一度は失ったはずの“生きることへの執着”が、再び自分の中に芽生えていることに気づく。そして、それまで胸に秘めていた、後悔を隠し切れなくなって急いでつぐみの元へと向かう。同じ頃、つぐみもまた、自分たちの人生に悔いはないという圭吾と楓の言葉を聞いて、いても立ってもいられなくなっていた。

自分の気持ちにうそをつけなくなった樹とつぐみは、周囲の人を傷つけることを承知のうえで、洋貴と葵、そして家族にも、正直な気持ちを打ち明けることにする。ところが、つぐみが会いに行くより一足先に、洋貴は樹の元を訪ね「一回だけ殴らせてもらっていい?」と静かに怒りをあらわにする。さらに、樹は葵に区切りをつけようと話を持ちかける。今の自分があるのは葵のおかげだとしながらも、正直に胸の内を明かす樹。しかし葵は樹の気持ちをさえぎるように食い下がる。