闇営業問題に端を発した宮迫博之(49)と田村亮(47)の緊急会見を受け、極楽とんぼ加藤浩次(50)が22日、メイン司会を務める日本テレビ系朝の情報番組「スッキリ」で、所属する吉本興業に対して「この体制が続くのなら辞める」と怒りを爆発させた。

2人に涙の会見を行わせるまで追い込んだ経営陣に対し反旗を翻した形。新たな加藤の告発で、“吉本騒動”はまだまだおさまる気配がない。

   ◇   ◇   ◇

司会者という冷静な立場を超えて、加藤は怒りの言葉を次々にはき続けた。

宮迫と亮が大粒の涙を流しながら会見をした映像の後で「本来はお笑いをやらないといけない人間たちが、涙を流しながら会見をやらないといけない。これは本当に悲しくてつらかった」。吉本興業で“同じ釜の飯”を食べる同僚の心情をおもんぱかった後で、怒りの矛先を会社に向けた。「それとともに、会社に怒りを覚えました」。

宮迫と亮は会見で、岡本昭彦社長(52)から圧力を受けたと告白した。宮迫は「岡本社長は『辞めて1人で会見したらええわ。やってもええけど、全員連帯責任でクビにする。俺には全員クビにする力がある』と言った」。パワハラとも受け止められる生々しい肉声を明かした。亮も「ファミリーなら、子供が正しいことを言って謝ろうとしているのを止めるのは親ではない。不信感しかなくなった」などと訴えた。

加藤は「こんなところまで追い込んでしまったんだ。ここまでやる会社に憤りと怒りを感じています」と声を荒らげた。そして「大崎(洋)会長にも責任がある。役員も変わらなければいけない」と経営陣の責任を追及。「大崎さんと岡本さんを怖がっている」と社内の風通しの悪さを指摘して「この体制が続くなら俺は辞める」と強い覚悟を示した。

大崎会長も岡本社長もダウンタウンの元マネジャー。ダウンタウン松本人志(55)がテレビ番組で「兄貴なんで。大崎会長がいなくなったら僕も辞める」と発言したことに対しても意見を述べた。「後輩がおこがましい」と前置きをした上で「みんながつらい思いをして、会社のトップが責任を取れない会社って機能しているのかな」と退陣が必要だとの認識を示した。

吉本所属のタレントと経営陣だけでなく、タレント同士での意見の相違も浮き彫りになった。岡本社長は都内で会見し事態の収拾を図ろうとしたが、加藤を代表とする芸人らの不満は治まりそうにはなく、会社内に地雷は埋まったままだ。